Episode 14 ページ15
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「いや、は？え、鈍感ってオマ」
『鈍感ハルくんも好きだよ』
「...どこでその呼び方を学びやがった」
ハルって思っていた以上に鈍感らしい。悪く言えばおバカさんである。
仕方ないなぁ、なんて微笑を零し、女子更衣室へと彼を引き込んだ。
「オイここ女専用のトコだろ」と焦っている彼を無視して、二人きりの密室でするりとウィッグとカラコンを外して見せる。声のトーンも元に戻して、
『...だーれだ』
「...マジでAじゃねぇか。え、なに既に俺の裏表全部バレてるっつうこと？？」
『正解です。回答時間1年もかかっちゃったね』
『はぁー...俺の努力と我慢の時間返せよなぁ...』
そう言いながらため息をついているけれど、表情はどこか明るく見えた。ちょっぴり嬉しそう。
...と思ったのも束の間
「...待て？そうだよな、宮瀬が俺の元について1年経ってんだよな？？じゃあ俺のあんなことやこんなことまでバレちまってるってことだろ！？」
『取引先の女の子のこととか？勿論、直属の部下なんだからそのくらいは』
「待て待て待て待てそんなん確実に嫌われるだろうが！！」
『嫌ってないよ？現に貴方の目の前にいるじゃない』
一瞬でその表情は焦りの色へと一変していた。素のハルくんって感じがして思わず笑ってしまう。
困惑の声と笑い声の響く更衣室を、あの兄弟も覗いていて
「1年かけたドッキリ大成功〜ってことじゃんね？」
『むしろここまでバレなかった私を褒めて欲しいですよ』
「仕事のできる"宮瀬"とはお別れっつことか、諏宮って仕事できんの？」
『竜胆さんふざけてます？？』
案外ハッピーエンドなバレ方だったようで、ハルくん以外はみんな笑顔というなんとも言えない結末だった。 でもまぁ、彼のこの反応は予想通りだったけれど、最後には呆れながら笑っていたのでオールオッケーだろう。
"彼女"の前でありのままでいてくれたのは、付き合って3年目で初めてのことだった。
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可月(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて最高でした (9月28日 19時) (
レス) @page17 id: fed16d8c1b (このIDを非表示/違反報告)
零 - 完結まで見させていただきました！裏表春ちゃん最高です！春千夜推しの私にはたまりませんでした！(*≧∀≦*) (2022年9月23日 20時) (レス) @page17 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
柴田んぬ - 遅い時間にすみません。すっごく面白かったです！もう少し早くこの作品に出会いたかった……リアルタイムで完結見届けたかったです…笑 大好きです！！ (2022年8月21日 2時) (レス) @page17 id: 8796ade977 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 新年あけましておめでとうございます！むぎさんの作品とても面白くて毎回更新を楽しみにしてました！！完結お疲れ様です！！ (2022年1月1日 10時) (レス) @page17 id: 9bcf462fc7 (このIDを非表示/違反報告)
RURI(プロフ) - 新年明けましておめでとうございます！！むぎちゃんの今回の作品すっごく面白かった！！完結おめでとうございます！！文章構成と語彙力と、、お手本にしたいことがたくさんありました…！(๑•̀ㅂ•́)و✧ (2022年1月1日 1時) (レス) id: 8724428549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎ
| 作成日時：2021年12月15日 20時
