炭酸青年は今日も甘い【三ツ谷隆】

15：好奇心 ページ16

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「写真は撮ったことだし、なんで俺のブラウスを着てるのか、教えてくれるよな？」






黒い笑みを浮かべた隆くんが、私を見下ろした。



多分、正直に言ったらまた意地悪されちゃうから...







『...半袖、寒かったから着ちゃった』


「あぁ、で？ホントは？」










信じる気配すらなく、一瞬で嘘だとバレました。


これあれかな、どれだけ嘘ついても見透かされちゃうのかな。







でもなぁ...絶対意地悪されちゃうもんなぁ...







少し悩んだけど、やっぱり本当のことを言うことにした。








『ホントは...隆くんの服を着れば、ぎゅってしてもらってるみたいに感じれるかなって...このブラウス、いつも隆くんが着てるやつでしょ？だから余計に着てみたくなっちゃって...』








正直に言ったのはいいものの、口に出すとこれが思っていた以上に恥ずかしいもので、

隆くんの目を見れなくなってしまう。






なんて思われるかな、引かれちゃうかな......






少し沈黙が流れて不安になっていると、クスッと隆くんが笑みを零す。






「どこまで可愛いんだよ、オマエは。そんなのいつでもしてやるのに」






そう言うと、私の前に腰を下ろしてぎゅっと抱きしめてくれた。







『隆くんにぎゅーされるの好き...』


「俺も、Aを抱きしめるの好きだ」






お互い少し恥ずかしそうに言い合った。
ブラウスからは感じられなかったぬくもりが、今はこんなに伝わってくる。



すると、何かを思い出したかのように顔をあげた。






「買い物ついでにケーキ買ってきたんだ。モンブランとチーズケーキ、どっちが食いたい？」


『ケーキ？...じゃあ、モンブランがいいな。あ、でもお夕飯の準備...』


「久しぶりに出前でも取るか。今日くらい休んでも罰は当たんねぇだろ」







いつも頑張ってるもんなって、優しく頭を撫でられる。




私のこと、ちゃんと見てくれてるんだなぁ...









...この後、夜に、もっかいブラウスを着てくれと言われたのは、また別のお話。

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