乗っ取りません：６ ページ6
A 「おはよーございまーす。ゆのい様いらっしゃいますかー」
ゆのい 「……あら、おはようAさん。どうかしたの？」
大広間の襖を開くと、ちょうど朝食を食べているところだった。
昨日とまったく同じメンツ。うん、やっぱりゆのいってショタコンだわ。
A 「あのー、今日ちょっと夜まで出てもいいですかね？」
ゆのい 「あら。だったらゆっくりしてきていいのよ」
A 「一日以上の外出は政府に怒られますよ。それでは、また夜ごはんは作りに寄させてもらいますので！」
ゆのい 「そう。じゃあ気を付けて」
一瞬目が輝いたように見えたゆのい表情だったが、ボクの返答にすぐに冷たいものに変わった。
素っ気ないのも気づいてます。なぜ気づかない短刀達よ。
……あれ？ でも気付いてるっぽい……？
短刀達の視線はボクではなくゆのいの背中へ、それも観察するようでもあり、疑いの色を浮かべた目つきだ。
多分他の刀剣への扱いでゆのいの本性には気づいているんだろうけど、怖くて言い出せないのかな？
まぁ、今はそれどころじゃないからいいか。ゆのいは短刀には手を出さないだろうから。
にこっと最後に微笑んでから襖を閉めた。
さてと……。
ボクは靴を置いてきた縁側の方に向かう。縁側からなら裏門の方が出口に近いし、そっちから行こうっと。
縁側には来たときにはいなかった三日月さんと鶯さんがお茶を飲んでまったりしていた。
こちらに気づいた様子の二人に、ペコッと軽く頭を下げる。
その瞬間、タイミングの良いことに端末から着信音がなって、縁側の一歩手前で足を止める。
端末を手に取り、縁側に腰を下ろして靴を履きつつ対応する。
三日月さんと鶯さんにはごめん、とジェスチャーを出しておいた。
A 「はいは〜い。……今から行きますよ〜。……大丈夫です、夜まで出るって言ってきましたんで。じゃあ、また後程」
端末をしまい、ボクは縁側から立ち上がる。
ボク以外はいるらしいし、こうして電話がかかってきたということは待たせているのだろうか。
ならば急がなければ、と歩き出そうとしたとき。
三日月 「どこかに……行くのか？」
A 「え？ あぁ、はい。ちょっと用事がありまして」
鶯 「そうか」
そう言って視線をボクから逸らした二人。うーん、よくわからん。
ボクはもう一度軽く頭を下げて、今度こそ裏門へ小走りで向かった。
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藍(プロフ) - 面白いです。更新待ってます😊 (2022年12月8日 8時) (
レス) @page22 id: efa571101a (このIDを非表示/違反報告)
アラバ - とても面白いです！！応援しています！！ (2022年9月6日 14時) (レス) @page23 id: 7b928464a0 (このIDを非表示/違反報告)
まと(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！頑張ってください！ (2019年8月9日 19時) (レス) id: 0ae277004f (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 更新待ってまーす！m(_ _)m (2019年5月25日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ゆめぴーなっつさん» 返信遅くなり大変申し訳ございません！ありがとうございます！刀剣男士だけでなく、審神者ズたちもお褒めいただき、ものっすごく嬉しいです((o(*>ω<*)o))コメント、心より感謝いたします！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 46a2904721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年11月7日 12時
