乗っ取りません：１４ ページ14
A 「で、お話とは？」
本丸からパチってきた座布団を敷いて、机を挟んで向かい合って座る。
まんばちゃんと目を合わせると、しっかりと見つめ返してくれた。
その瞳は揺れてもいないし、以前のように戸惑いを浮かべてもいない。
なにかを決意したように力強くて、真っ直ぐな瞳だ。
山姥切 「もう一度あんたの刀として、あんたのそばにいたい」
A 「……理由をお伺いしてもよろしいですか？」
山姥切 「主……、ゆのいがいるこの現状が続けば、いつか本丸が崩れていくだろう。そうなった時、最期を見送る『主』は、あんたがいいんだ。……あんたの最初も最後も、俺でありたい」
A 「……！」
こういう時に、初期刀はズルいと思う。
欲しかった言葉をくれたまんばちゃん。的を突かれてどうしていいかわからなくなる。
思わず視線を逸らしてしまった。
A 「あ、りがとうございます。一期一振様も、同じ内容でよろしいですか？」
一期 「はい。我々がしたことを許してほしいなど、そんなおこがましいことは思っておりません。ですが、もしも貴方が少しでもそばにおこうと思ってくださるのであれば、そのお考えに甘えたいのです」
A 「そうですか……」
二人の話を聞き、ボクは俯いた。
いち兄が甘えたいって、そんなの断れるわけでしょうが。
あぁ、なんかもう、泣きそ。
A 「……っし！」
山姥切 「っ！？」
バンっと勢いよく机を叩いて立ち上がった。
その音にまんばちゃんといち兄はビクリと肩を揺らした。
一期 「ど、どうなさいました？」
A 「本丸！ 行ってきます！」
一期 「えっ……」
ボクの言葉で傷付いたような表情を浮かべた二人。
いや、なんの勘違いをなさっている。
ボクはとりあえず座っている二人の横を通り過ぎて、離れの扉を開く。
息を吸って、お腹から声を出す。
A 「しぃくーん！ お髭ぇー！ 帰ってきてー！」
遠くにいる二人だが、聞こえたようだ。こっちを見たのがわかった。
小走りでこちらへ戻った二人に、離れの中を指差してみせた。
A 「守ってあげてて。ちょっと本丸行ってくるね」
信濃 「はーい」
髭切 「なんで本丸？」
A 「資源パチってくるわ」
離れを出て、ひらひらと二人に手を振る
二人とも、入ったら驚くだろうなぁ。
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藍(プロフ) - 面白いです。更新待ってます😊 (2022年12月8日 8時) (
レス) @page22 id: efa571101a (このIDを非表示/違反報告)
アラバ - とても面白いです！！応援しています！！ (2022年9月6日 14時) (レス) @page23 id: 7b928464a0 (このIDを非表示/違反報告)
まと(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！頑張ってください！ (2019年8月9日 19時) (レス) id: 0ae277004f (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 更新待ってまーす！m(_ _)m (2019年5月25日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ゆめぴーなっつさん» 返信遅くなり大変申し訳ございません！ありがとうございます！刀剣男士だけでなく、審神者ズたちもお褒めいただき、ものっすごく嬉しいです((o(*>ω<*)o))コメント、心より感謝いたします！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 46a2904721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年11月7日 12時
