乗っ取りません：２ ページ2
正直驚いたが、ボクはにこりと笑顔を浮かべた。
A 「いいところに、山姥切国広様。……と、加州清光様」
まんばちゃんしか見えてなかったから、清光の存在には気づかなかった。
二人はまるでショックを受けたように、一瞬だけ表情を固まらせた。
A 「あのー、ゆのい様がどこにいらっしゃるか知りませんか？」
山姥切 「……あ、るじ……なら、大広間だ」
すっごい主って言うの躊躇ってる。ゆのいが主で正解なのに〜。
なんだかその様子がおかしくて笑いそうになるが、なんとかこらえる。
加州 「何の用？」
A 「え、もしかしてボク疑われてます？ 別にゆのい様に危害は加えませんよー」
加州 「違う、そうじゃなくて……っ」
A 「どうしてここに来たのかということですか？」
山姥切 「そうだ」
A 「それを聞いてどうするんですか？」
笑顔のまま問いかけると、二人は顔を伏せた。
清光の泣きそうな表情、まんばちゃんの自分を責めるような表情。
……見なきゃよかった。
ツキンと胸の奥が痛む。助けたくてここにきたのに、これではまるでだめだ。
A 「……そんな表情にさせるつもりはなかったんです。ごめんなさい」
呟くように言えば、二人はバッと顔を上げた。
聞こえたの？ うわー、やばいー。
あわててうつむき、消えてしまった笑顔を浮かべて、もう一度二人を見る。
加州 「今……」
A 「ゆのい様の場所、教えてくださってありがとうございました！」
山姥切 「あっ、おい！」
A 「それじゃ、失礼します〜」
二人に背を向けて、小走りで大広間の方へ向かう。
上手に言えないのだが、刀剣男士と話していると本当に落ち着かない。
いつもなら、ここでどう受け答えしたらいいだとか、こう返せば上手く会話が流れていくだとか、一瞬で考えられる。
なのにそれができない。
頭が真っ白になってしまって、考えることをさせてくれない。
自分でも気づかないうちにかなり動揺してしまっているらしい。
こんなんでやっていけるのかな、ボク……。
はぁ、とため息をついて角を曲がろうをした瞬間。
山姥切 「違う、大広間は右だ！」
おおう、まじっすか。
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藍(プロフ) - 面白いです。更新待ってます😊 (2022年12月8日 8時) (
レス) @page22 id: efa571101a (このIDを非表示/違反報告)
アラバ - とても面白いです！！応援しています！！ (2022年9月6日 14時) (レス) @page23 id: 7b928464a0 (このIDを非表示/違反報告)
まと(プロフ) - 面白いです！更新待ってます！頑張ってください！ (2019年8月9日 19時) (レス) id: 0ae277004f (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 更新待ってまーす！m(_ _)m (2019年5月25日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ゆめぴーなっつさん» 返信遅くなり大変申し訳ございません！ありがとうございます！刀剣男士だけでなく、審神者ズたちもお褒めいただき、ものっすごく嬉しいです((o(*>ω<*)o))コメント、心より感謝いたします！ (2017年7月28日 13時) (レス) id: 46a2904721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年11月7日 12時
