ビビリ−２７％の審神者 ページ29
遑 「さぁ、こちらにお乗りください」
A 「はい……」
門に行くと、遑さんが長い黒い車の隣に立っていた。
私を誘拐したのと同じ車に乗るように言われて、素直に乗り込んだ。
遑さんも私の隣に乗り込み、運転手さんに向かって発進するように言った。
静かに車は動き出した。
A 「……私、どうなっちゃうんですか？ ちゃんと帰れるんですか？」
遑 「もちろんすぐにとはいきませんがね」
A 「す、すぐには帰れないって、その間私、どうしていれば……」
遑 「寝てるに決まってるじゃないですか」
A 「……へ？」
審神者クビになったんだから、さっさと家に帰してくれればそこで寝るのに、わざわざ政府で寝るの？
そう言おうと口を開いたと同時に、遑さんの声がかぶさった。
遑 「……今回は、本当にありがとうございました」
A 「え？」
遑 「前任のことです。脱走し、貴方の本丸へ行ったと聞いたときは頭が真っ白になりました」
A 「あっ、えっと、あの、私はなにもしてなくて、皆さんが助けてくださったといいますか……」
遑 「でしょうね」
A 「え？ し、知ってるんですか？」
遑 「まぁ、貴方が眠っていらした間に色々ありましたからね」
A 「色々、ですか？」
なにその言い方、すっごい気になるんだけど……！！
でも、遑さんは言うつもりはないと言わんばかりに、口を閉ざした。
遑 「……ですが、もう前任が貴方の元を訪れることは二度とないでしょう」
A 「……え？」
遑 「ですので、もう前任の陰に怯えることなく過ごして行けますよ」
A 「え、ちょ、ちょっと待ってください、あれ？」
遑さんの発言に、私の頭の中に無数のハテナマークが浮かび上がる。
コウさんはもう私の元に訪れない？ もう前任の陰に怯えることはない？
……いやいやいや、なんかおかしい。これじゃ、まるで私がまだあの本丸の主みたいじゃない。
A 「わ、私って審神者クビになったんですよね？」
遑 「……なに言ってるんですか」
A 「えっ、だって、コウさんが皆さんと話し合った結果、あの本丸の主として元通りになって、私が追い出されて……。それで今、政府に向かっていて、現代に戻るんじゃ……」
遑 「そんなわけないじゃないですか」
遑さんはそう言って呆れたようにため息をついた。
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☆ - これで完結なんて、、面白かったからもうちょっと読みたかった、、非常に残念です。 (2021年1月17日 2時) (
レス) id: 0324f0d530 (このIDを非表示/違反報告)
kaname(プロフ) - ふと目に止まって作品を読ませていただきました！面白くて一気に読んでしまいました…まさかの4年前の作品…！審判者ちゃんが可愛くて微笑ましかったです！素敵な作品ありがとうございました！ (2020年11月7日 13時) (レス) id: 2af994e445 (このIDを非表示/違反報告)
せんり - ビビり審神者ちゃんすごく可愛かったです！ (2017年11月30日 21時) (レス) id: 85f5f22765 (このIDを非表示/違反報告)
明素華 - めちゃくちゃ面白かったぁ〜(\>v< *)ビビりも、可愛い!!刀剣男子の、出し方が上手だったぁ!! (2017年10月8日 19時) (レス) id: 66b6a0e086 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ゆりかさん» 閲覧いだだきありがとうございます！そう言っていただけて嬉しさでいっぱいです♪推しでしたら蛍丸とまんばちゃんですね！でも加州も好きです！可愛いですよね〜！ (2017年8月26日 21時) (レス) id: 46a2904721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年3月18日 19時
