ビビリ−１９％の審神者 ページ21
A 「……っ！！」
ゾクッ。背筋が凍り付き、ガタガタと身体が震える。
怖い、怖い、怖いっ……！！
こんなにも狂気を秘めた人間がいるなんて。出会いたくなんてなかった。
コウ 「君みたいな弱虫な女の子が刀剣男士たちを率いることができるの？」
A 「っ……」
コウ 「君、見たところまだ学生でしょ？ こんなところで人生棒に振ってないで青春満喫したら？」
A 「でっ、でもっ、その」
コウ 「もちろん、返してくれるよね？」
有無を言わせない笑顔で圧力をかけてくるコウさん。
思わず頷いてしまいたくなる思いを必死に押し殺して、首を横に振った。
この本丸は渡せない。みんなの傷を、思いを知っているから、もう私が来る前の生活には戻らせるわけにはいかない。
年齢なんて関係ない。私はコウさんと同じ「審神者」なんだから。
……なんて言えたら格好いいんだけど！！
A 「っ、いいい嫌っ、ですっ……！！」
現実の私は、唇も身体も震えているので簡単な言葉でしか拒否できない。
コウさんは私の返答を聞いて、笑顔をさらに深くさせた。
コウ 「もう一度言って？」
A 「だ、だからっ、い、嫌」
ガタンッ！！
私の声と被るようにして隣の部屋から物音がした。
コウ 「……？」
コウさんは周りを警戒し始めたのか、私から目を離した。心なしか、私に馬乗りになっていた腰も浮いた気がする。
っ、今しかない……！！
A 「っ！！」
コウ 「うわっ……！！」
私は勢いよく上半身を起こし、コウさんの身体を吹き飛ばしながら立ち上がる。
コウさんはバランスを崩して床に倒れこんだ。突然の私の行動に、驚いたのかすぐに立ち上がることができない。
私はネグリジェを裾を翻しながら部屋を出て、廊下を走り出す。
普段なら夜の廊下は暗くて怖いという理由で部屋から出ないのだが、今は部屋のほうに恐怖がある。
真っ暗で何も見えない。けど、ただひたすら逃げるしかなかった。
A 「っ、誰か、誰かっ！！」
こんな時間だ、誰も気づいてくれないかもしれない。でも叫ばずにはいられない。
お願い、誰か気づいて……っ！！
ビビリ−２０％の審神者(※流血表現注意)→←ビビリ−１８％の審神者
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☆ - これで完結なんて、、面白かったからもうちょっと読みたかった、、非常に残念です。 (2021年1月17日 2時) (
レス) id: 0324f0d530 (このIDを非表示/違反報告)
kaname(プロフ) - ふと目に止まって作品を読ませていただきました！面白くて一気に読んでしまいました…まさかの4年前の作品…！審判者ちゃんが可愛くて微笑ましかったです！素敵な作品ありがとうございました！ (2020年11月7日 13時) (レス) id: 2af994e445 (このIDを非表示/違反報告)
せんり - ビビり審神者ちゃんすごく可愛かったです！ (2017年11月30日 21時) (レス) id: 85f5f22765 (このIDを非表示/違反報告)
明素華 - めちゃくちゃ面白かったぁ〜(\>v< *)ビビりも、可愛い!!刀剣男子の、出し方が上手だったぁ!! (2017年10月8日 19時) (レス) id: 66b6a0e086 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ゆりかさん» 閲覧いだだきありがとうございます！そう言っていただけて嬉しさでいっぱいです♪推しでしたら蛍丸とまんばちゃんですね！でも加州も好きです！可愛いですよね〜！ (2017年8月26日 21時) (レス) id: 46a2904721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年3月18日 19時
