乗っ取りなんて：４１ ページ41
加州清光と乱藤四郎とのネイルチップ作りも終えて、ボクは庭を歩いていた。
騒がしい声がするほうに近づくと、予想通り粟田口がバドミントンをしていた。
まだ誰もボクに気づいていないようなので、どんな感じなのかとこっそり様子を伺ってみた。
秋田 「はっ！」
五虎退 「えいっ！」
……はえぇー。
なにあれ怖っ！！ あの可愛らしい見た目からは想像もできないようなスピードと威力なんですが！ もはやシャトルが凶器と化してんだけど！
こ、こんな子たちとボクは勝負しなきゃいけないわけ？
まだ気づかれていないんだし、逃げてもバレないよね？ なんかあったら忘れてましたって言えばいいし……。
加州清光たちのいるあの平和な空間に帰ろうと、彼らに背を向けた。
鯰尾 「あれっ、見習いさん！ いつ来てたんですか？」
空気読め……っ！！
いつもは元気をもらえる鯰尾藤四郎の無邪気な声が、今は無性に憎たらしく思えた。
バレてしまっては仕方がない。ボクはひきつる笑顔で振り返った。
A 「今来たばかりですよー」
骨喰 「今帰ろうとしてたな」
A 「そんなわけないじゃないですかー。ただあまりにも迫力がありすぎて10キロほど離れようと思っただけで」
平野 「つまりここから離れたいんじゃないですか」
薬研 「逃がさねぇぜA……。俺っちの睡眠時間の恨みをはらさせてもらうぜ！」
A 「そ、そんなに根に持ってたんですか！」
前田 「睡眠の恨み？ ですか？」
厚 「いち兄から聞いたぜ！ 夜這いにきたんだろ？」
A 「はぁ？ なんで夜這いなんですか。一期一振様、どんな伝え方したんです？」
一期 「深夜に見習い様がいらっしゃったと言いました」
深夜に部屋に行っただけで夜這い扱いしないでほしい。
まぁ、しょうがいないか。ここ元ブラックだったし、夜這いが身近にあった頃もあったのだろうから。
A 「……ま、ここまできたら全力でお相手しますが、ボクは内番はやりませんからね」
後藤 「お？ 俺たちのバドミントンルール知ってんだな」
A 「乱藤四郎様からお聞きしましたー」
大和守 「そういえば、終わったんだよね、ネイル。じゃあ僕部屋戻ろっと」
A 「そうしてあげてくださーい」
大和守 「どういうこと？」
A 「いけばわかりますから」
大和守安定の反応が楽しみだ。
ボクは手を振って大和守安定を送り出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 740人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らんじぇ(プロフ) - マリンさん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！ホントですかっ！？そのように言っていただけて嬉しい限りです♪続編希望も感謝です〜！ (2016年11月6日 21時) (
レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - 希依さん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！労いのお言葉も心に沁みます……(*^_^*)続編希望もうれしいです！ (2016年11月6日 21時) (レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ☆☆さん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！続編希望感謝です〜♪♪ (2016年11月6日 21時) (レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - 黒猫さん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！続編キボンヌ、嬉しいです〜！！ (2016年11月6日 21時) (レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - あまぽーさん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！なんとかここまで書ききれました……(^^ゞ (2016年11月6日 21時) (レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年1月5日 21時
