乗っ取りなんて：１ ページ1
沫雪 「はいはーい、皆注目ねー。以前から言っていた見習いさんの紹介するよー」
この本丸の主である沫雪(あわゆき)様が大広間で声をかけると、先ほどまでの騒がしさが嘘のように静かになった。
政府から聞いていた情報によると、この本丸は元ブラック本丸だったらしい。
だからだろうか、ボクという人間が現れた瞬間に空気が異様にピリピリしはじめた。
けれど、それは今だけだろう。
刀剣男士たちは輝きを取り戻し、この本丸での生活を楽しんでいるはずだ。
浄化したのはいわずもがな、沫雪様だろう。素直に関心する。
沫雪 「じゃあ、お願いできる？」
A 「はーい。はじめまして、この本丸で無期限でお世話になる見習いでーす」
沫雪 「あれ、名前言わないの？」
A 「あ、そうだった。Aって言います」
お前は見習いだって政府にうるさいくらい言われていたから、自分の名前が「見習い」になるところだった。
まぁ、別にそれでもいいんだけどね。
けれどボクのうっかりミスがかえって親しみをよんだのか、先ほどまでの空気がほんの少しだけ和らいだ。
……まぁ、これもすぐに殺気に変わるんだろうけどね。
それを覚悟に、ボクは口を開いた。
A 「見習いがてら乗っ取りにきました〜」
沫雪 「……え？」
宅配にきました〜みたいなノリで言うと、隣でにこやかに微笑んでいた沫雪様が驚いたように私を見た。
ボクはにこっと微笑み返した。
その瞬間、大広間が殺気で溢れかえるのがわかった。まぁ、これでも一応元審神者ですんで。
ボクが刀剣男士の方を向くと、一番前に座っていた一期一振と目があった。
その目線は冷たく殺意に満ちていて、普段の優しい一期一振の面影はどこにもなかった。
それだけ沫雪様を慕っていて、この本丸での生活に満足しているということだろうね。
うんうん、よきかなよきかな。
ふと視界に入った三日月宗近の言葉を借りてみた。
A 「まぁ、やる気ないんですけど」
そう言ってあくびをひとつ。
目元の涙を拭っていると、沫雪様の近侍である鶴丸国永が疑心に満ちた声でボクにしゃべりかけた。
鶴丸 「一体、どういうことだ？」
A 「えっとー。ボクが乗っ取る云々ってことですか？」
沫雪 「それ以外ないでしょ」
A 「んー……。これ見てくれます？」
ボクは巫女装束の胸元から、一枚の茶封筒を取り出した。
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らんじぇ(プロフ) - マリンさん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！ホントですかっ！？そのように言っていただけて嬉しい限りです♪続編希望も感謝です〜！ (2016年11月6日 21時) (
レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - 希依さん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！労いのお言葉も心に沁みます……(*^_^*)続編希望もうれしいです！ (2016年11月6日 21時) (レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - ☆☆さん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！続編希望感謝です〜♪♪ (2016年11月6日 21時) (レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - 黒猫さん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！続編キボンヌ、嬉しいです〜！！ (2016年11月6日 21時) (レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
らんじぇ(プロフ) - あまぽーさん» 最後まで読んでくださり、ありがとうございました！なんとかここまで書ききれました……(^^ゞ (2016年11月6日 21時) (レス) id: b92fd18dd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らんじぇ
| 作成日時：2016年1月5日 21時
