小湊兄弟 亮介と春市と私[ダイヤのA]

〜４１話〜 ページ46

小湊家の母side

さっき、Aからの電話で、
アメリカには行かないって言ってた。

亮ちゃんも春ちゃんも、納得したらしいけど...。

あの人(小湊家の父)は、何て言うんだろう。

○○ちゃんのことを一番心配してたのは、あの人だから。

母｢ねえ、○○ちゃんのことなんだけど、｣

父｢ん？Aがどうかしたのか？何があったんだ？｣

もう、相変わらず心配症なんだから。

母｢落ち着いて。
　○○ちゃんがね、アメリカには行かないって言うの。
　亮ちゃんも春ちゃんも納得してるみたいなの。
　だから、｣

父｢ダメだ。
　一番大切なのは、Aの命だ！｣

母｢待って。聞いて。
　あのね、○○ちゃんの治療は、皆が受けたいものなの。
　だから、アメリカに行っても、
　すぐに治療出来るか分からないの。
　○○ちゃんは、高校を卒業するまではここに居たいんだって。｣

父｢そうか。
　お前は、それで良いと思っているのか？
　亮介と春市も、それで良いと思っているんだな。｣

母｢うん。
　私は、○○ちゃんの好きにさせてあげたいと思ってる。
　亮ちゃんと春ちゃんは、３人で話し合ったみたい。｣

父｢じゃあ、俺は何も言わない。
　Aの好きにさせたら良い。｣

良かった♪

あの人がダメって言ったら、どうしようかと思ったよ。

本当に良かった。

早速、○○ちゃんに電話しなきゃ。





プルルルル

亮『母さん？どうしたの？』

あれ、○○ちゃんの携帯に電話したはずなのに...。

春『○○ちゃんなら今、倉持先輩と外に出てるよ。』

母｢あら、そう。すぐ帰ってくるかしら。｣

亮『飲み物買いに行ってるだけだから、
　もうすぐ帰ってくると思うよ。』

母｢ありがとう、亮ちゃん。｣

亮『その呼び方やめてよ///』

春｢(兄貴が照れてる。珍しい。)｣

母｢亮ちゃん、声が大人っぽくなったんじゃない？｣

亮『そ、そうかな。』

母｢春ちゃんは、元気でやってる？｣

亮『あ、代わるよ。』

春『元気だよ〜！母さんと父さんはどう？』

母｢私達は元気よ。｣

春『良かった。
　また、帰れる時には帰りたいな♪』

母｢うん。また、帰ってきてね。｣



ガチャ

春『あ、○○ちゃん帰ってきた。』

母｢うん。代わって。｣

春｢○○ちゃん、母さん。｣

貴『お母さん！？やった！ありがとう♪』

母｢○○ちゃん、お父さんが高校卒業するまで待ってくれるって。｣

貴『本当に？やったやった！ありがとう♪』

亮｢良かったね、A。｣

春｢これで、高校の間は一緒にいられるね♪｣

貴｢うん！良かった♪｣

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