ひとつの光 真人編

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相変わらずヤキモチ妬きの真人くんは、暇さえあれば話しかけてくる。


『ねえー、一緒にコンビニ行こ？』


A「えーなんでー？」

真人「お昼休憩だしさ、お昼ご飯買いに行こーよー」

A「お弁当あるし…礼王くんたちと行きなよ〜」

真人「もう、分かってないなあ。」

A「何が〜」

真人「Aちゃんと行きたいから誘ってんの」

A「もー分かったから！ちょっと待って！」

真人「やった〜独り占め〜」



このワガママも慣れてきて、愛おしく感じてきてしまっている。これじゃ真人くんの思うつぼだ…。



真人「ジュース買〜おう」

A「飲み過ぎだよー、」

真人「いいの！」




真人「そういえばさ、今度隣町で花火大会あるみたいだね」

A「あーなんか聞いた！」

真人「行かない？(笑)」

A「いいじゃん皆で行こ！」

真人「皆じゃなくてふたり！」

A「えーふたりー？」

真人「ふたり！はい決定！」

A「え、ちょっ、！」

真人「楽しみだなーー」



相変わらず振り回されてる今日この頃……。



真人「忘れずにちゃんと来るんだよ？」

A「分かったよ…！」



＜花火大会当日＞


真人「もしもしー？まだー？(電話)」

A「ごめん迷っちゃってて…」


久しぶりの花火大会だしちゃっかり浴衣着て来ちゃった〜、は良いけど道に迷ってまだ真人くんと合流できないんだよね…。


真人「(あ、みつけた)………わっ！！」

A「わあ！ビックリした…！」

真人「浴衣似合いすぎでしょ、かわいいね」

A「…///」

真人「顔赤いよ〜？」

A「暑いから、！」

真人「ちゃんと楽しみにしてたんだね、かわいい」

A「うるさい〜、早く行くよ！」

真人「(笑)そんな急がなくていいじゃーん」



花火が上がった。



A「わぁ…綺麗…」

真人「……。」

A「…？真人くん、もしかして私の写真撮ってる？」

真人「バレたか〜」

A「そんなの要らないでしょ！」

真人「いるよ？綺麗だから撮りたくなる」

A「…またそんなこと言って！チャラいよ！」

真人「Aちゃんにしか言ってないのに？チャラくないでしょー」

A「……。」


何だかんだで打ち上げ花火は終わった。


真人「んじゃ帰ろっか」

A「そうだね」

真人「んー」

A「なにー？」

真人「んっ、手！」

A「手？」

真人「繋ぐよ！」


なんの断りもなしに私の手を取る真人くん。


真人「いくよ」

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