プロローグ ページ2
佐山高校に合格した。
正直なところ、受かるわけないと思っていた。
実際、受験で合格できるレベルではなかった。
そんなとき、職員室に呼び出される。
担任の
隠れて見えないその口から、発せられる言葉を想像した。
志望校を下げろ、なんて言われたらどうしよう。
今の第一志望は
「……Aさん。推薦のお話よ」
先生は淡々と口にしたが、予想外の台詞だ。
「えっ、推薦……ですか？どこから？」
自分は周りに飛び抜けて優れているなんてところが何ひとつない。推薦なんて、自分とは縁がないと思っていた。
佐伯先生は手元の資料に目を落とす。そしてこちらにニコリと笑みを向けた。
「私も驚いたわ。佐山高校からよ」
「佐山、高校」
サヤマコウコウ。頭の中で文字を反芻する。佐山って、あの佐山？
関関同立や有名私立大、あの東大、京大、阪大にもたくさん合格者を出しているあの佐山、なのか。
まさか、そんなことがあるのか。そんな私の心情を読み取ったのか、先生は頷いた。
「そうよね、びっくりよね。あの佐山に推薦入学なんて、めったにできることじゃないわ。しかも、貴方が選ばれるなんて。」
それを聞いて、私はさらに驚いた。同じクラスの成績学年トップの男子の顔が頭をよぎる。彼は推薦を貰っていないと言うのか。
「校長先生との話はもう、ついてるから安心してね。推薦、受けるでしょ？」
佐伯先生が訊いてきた。
「合格できますかね……」
推薦を送り付けておいて、推薦入試で要らないと判断したら平気で不合格にするのが一般だ。
「貴方の頑張り次第よ。でも、貴方、作文は得意だし、行けるんじゃないかしら。……それじゃあ、もう帰っていいわよ」
その後、私は猛勉強した。推薦入試は一般入試と異なり、調べると、佐山の推薦は個人面接・集団討論・作文で選ばれるらしい。
そして、私は佐山高校への合格を果たした。
追加設定
解良A
・学力が評価され、全国有数の進学校に推薦で入学した。
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処刑人 - 悪女さんが意外と優しい (2022年5月20日 15時) (
レス) @page6 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - 悪女さん？可愛い (2022年3月31日 15時) (レス) @page6 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
ルアン(プロフ) - あれ…？お話消えました？ (2022年1月24日 22時) (レス) id: 959498447d (このIDを非表示/違反報告)
火星 - 続きを楽しみに待ってます。 (2021年12月30日 22時) (レス) @page7 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
月の光 - 佐藤くん、、お前俺の友達と一緒やわ！ 栞ちゃんなんだか愛着湧いてしまうのは何故だろうか (2021年9月30日 22時) (レス) @page7 id: 86e087854f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ｌｕｉ | 作成日時：2021年5月17日 16時
