10 ページ10
「店長、やっぱり退学届出そうと思う」
「…後悔してもしらねぇからな」
新学期が始まってすぐ私は高校を辞める事にした。
もはや辞める理由も続ける理由もない
後悔なんてするものか
「あ、姉貴…助けてくれ」
「え！？ケンケンどうしたのその傷！」
店長と話していた私の前に現れたケンケンは頭から血を流しながらフラフラと立っていた
「マイキーにやられた…姉貴いじめても無反応だからつまんねぇって…チッ あれは八つ当たりだ」
今までどんな嫌がらせを受けても平気だったが
その瞬間私の中で何かがキレた音がした
「…許さない。私、マイマイと話つけてくる！」
八つ当たりって…つまんねぇって…
フツフツと込み上げる怒りを抑え込みながらマイマイのいる場所へと急いだ
「マイマイ！どう言う事？」
「あ、やっぱり来た」
「私に文句があるなら直接言えよ!例えお前でもケンケンを傷つけるなんて許さない。ケンケンに…謝れ」
「…嫌だって言ったら？」
「力尽くで謝らす」
「ならやって見ろよ。お前に負けるなんてあり得ねぇけど」
「お前…やっぱ泣かす！」
いつぶりだろう
真一郎君が生きていた頃はよく2人で喧嘩していた
ボロボロになって店に行くと
マイマイには女の子に手を出すなと
私には年上なのだから手加減しろと
真一郎は平等に私たちに拳骨を落としていた。
「いってぇ、それでも女？」
「…女と思ってんなら手加減しろよ」
痛いのはお互い様だろ？あーこれ絶対あざできる奴だ」
「ねぇA、お前はやっぱりそっちの方が似合ってるよ。ケンチン命のお前は兄貴とは違うんだ」
そう、真一郎君はいつだって平等だったんだ。
例えそれが自分の弟で合っても…
私には真一郎君の様にはなれない
分かってるよ。そんな事…でも私にだって引けない理由がある。
今頃もう、引き返せないんだ
「…一虎との事場地から聞いた。でも兄貴が死んだのはお前のせいじゃない」
「なんだ、知ってたの？…場地には悪い事をしたと思ってる。でも、私はもうアイツに会わす顔もない。だからさマイマイ…謝っといて欲しい。」
「それ無駄だろ」
「…だね。謝って済む様な話じゃない。悪い、やっぱ忘れ…」
「あー！だからそうじゃなくて！悪いと思ってんなら自分の口でいわなきゃ意味ねぇだろ」
そんな簡単に言うなよ。誰がなんと言おうと
私は場地の親友だった一虎を傷つけた
その事実は変わる事はない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2022年3月2日 3時
