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「龍宮寺、お前の留年が決まった」
高一の冬、担任からそう告げられた
それもそうだ。真一郎君が死んでから私は一度も学校には行っていない
正直、心底どうでもいい…いっその事退学にしてくれりゃ良かったのに
「Aー！遊ぼっ！」
「おい、マイキー、姉貴を学校に行かす話は何処言った!」
そんな私の元にいつもマイマイは遊びに来ていた
「ケンケン、お節介はやめてね？何したって私行かないから」
どうせ行った所で何処かの馬鹿に喧嘩売られるだけだ
マイマイの為にも無駄な争い事は避けたい
きっと真一郎君だってそうする筈だ
「マイマイ何して遊ぶ？またバイクいじり？それなら真一郎君の店でしよっか」
「あ、その事なんだけど、あの店潰して売る事にした」
「へ？今なんて…」
「だから真一郎の店潰す事にした」
嘘だろ…あんなに真一郎君が大切にしてたのに
「あの場所結構高く売れるらしくてさー、爺ちゃんもそうしろって。あれもしかしてA、高校辞めてあそこで働くつもりだった？」
「…マイマイ」
「でもAに真一郎の代わりは無理だよ？だってAは喧嘩しか脳ないし、第一働いてる姿が思い浮かばないもんね」
マイマイの言う通りだ。
此処数ヶ月、真一郎君の代わりになろうと頑張ってみだめのの代わりになれた事なんて一度もない
「…そっか。残念だよ」
マイマイが決めたなら仕方がない
言い返す気も怒る気も私にはなかった。
ただ自分の不甲斐なさに失望して私は2人を残し部屋を後にした
「やっぱA怒らないね」
「マイキーまさか最初からそのつもりで姉貴を煽ったのか？」
「んー、半分だけ。もう半分は兄貴の店がしらねぇ奴の物になるくらないなら兄貴の店のまま終わらしたいと思って…Aも俺達もあの店を継ぐ事が夢じゃないしさ」
そんな会話をしているとはつゆ知らず
それからと言うものマイマイから毎日嫌がらせを受けるようになった
ある日は部屋に大量の虫のおもちゃが振り撒かれていたり。
またあの日は、マイマイの行き過ぎたワガママに付き合わされたり
だけどどんな事をされても笑ってやった
マイマイは寂しいのだ
真一郎君の代わりに私が彼の姉にならなきゃ
でも姉になるのは簡単じゃなかった
それは一虎の事でよく分かっていた筈なのに…
マイマイからの嫌がらせは
私が二度目の高校1年生を迎える少し前まで続いていた
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作成日時：2022年3月2日 3時
