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「Aさんが芭流覇羅の総長！？」
「はい、間違いないです」
姉貴達が東卍を抜けてからもう随分と経った。
“芭流覇羅に行く”
姉貴が俺達を裏切る筈はねぇ…きっと内から芭流覇羅を潰そうなんて考えてやがるんだ
俺はそう聞いてもずっと姉貴の事を信じていた
だがそんな気持ちとは裏腹。今、タケミッちから告げられたのは姉貴が、芭流覇羅の総長になり東卍に抗争を持ちかけてきたと言う信じられねぇ話だった
「んな訳ねぇだろ！姉貴がそんな事！」
「10/31、龍宮寺A率いる芭流覇羅は東卍を潰す。解散するのならば今のうちだと奴らにそう伝えてくれと。これがAさんからの伝言です。」
「千冬、お前もその場にいたのか」
「はい」
本当は最初からタケミッちが嘘をつくはずがねぇ事くらい分かっていた。だけど信じたくなかったんだよ
信じれば俺が知らない姉貴になっちまうような…そんな気がしたんだ
「おい、マイキーどうすんだよ！」
三ツ谷の問いにもマイキーは黙り込むだけ
ここんとこずっとそうだ。姉貴がいなくなってからマイキーは完全に可笑しくなっちまった。
「聞いてんのかよマイキー！」
「…うるせぇよ三ツ谷、この件は稀咲に任す。そう言ったはずだよな？」
いや、可笑しくなたのは“稀咲鉄太”
アイツが来てからなのかもしんねぇ
「でもAさんが総長なら話は別だろ！」
「別じゃねぇ…んな事随分前から知ってんだよ」
「おい、マイキー。俺は初耳だぞ？一体誰から聞いた？」
どうゆう事だ？マイキーは知っていて俺に黙っていたって事になんのか？
「Aの奴、タケミッちより先に稀咲に伝えてた」
「は？姉貴がなんで稀咲に伝えんだよ」
「まだわかんねぇの？Aはただ俺達を裏切ったんじゃねえ。最初から東卍を自分の手で潰す気だったんだ」
「だからなんで姉貴が！」
「本当はケンチンだって気づいてるはずだろ？アイツはケンチンの為にしか生きられねぇ、だから邪魔な物は全て排除してきた…」
確かに姉貴はこれまで俺の為に随分手荒な真似をしてきた。でもそれがなんで東卍を潰す理由になる？
「デカくなりすぎた東卍もその総長である俺も… アイツの邪魔になったんだ」
「なっ！」
「ケンチンも副総長として動け。もうアイツは優しい姉貴なんかじゃねぇよ」
「でも、マイキー姉貴はお前の事…」
「お前ら！話はここまでだ。31日までに出来るだけ数を集めんぞ」
本気で大切にしてる
そう思っていたのは俺だけなのか？
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作成日時：2022年3月2日 3時
