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「Aさんお疲れ様です！」
「やめてよミッチー、ここじゃ君のが上だ」
ゾロゾロとメンバーが集まる中、私を見つけたミッチーが小走りで駆け寄ってきた
「関係ないっすよ。AさんはAさんですから」
「真面目だな〜、マイマイ達もう来てる？」
「はい、そろそろ…」
“お疲れ様です！”
ミッチーが話し終わる前に他のメンバー達が頭を下げ始めた。
我らが総長がご到着なさったのだ
「俺、行ってきます」
マイマイの後ろをケンケン、ミッチー、それと幹部らしき奴らが列をなす。あれは…タケミッちもいるのか
「これより、東京卍會参番隊隊長任命式を始める」
ケンケンが話し出すと隊員達を包む空気は一層引き締まった
“誰が任命されんのかな？”
“ぺーやん？”
“そりゃねぇだろ。多分あの人だよ”
“あー総長の！珍しく今日来てたもんな”
残念、不正解だ。
「参番隊隊長 前にでろ！」
私じゃない… 参番隊隊長は…
たった今マイマイに背を向けて座った…
「よく聞けテメーら！俺の後ろに座ってる方が新参番隊隊長、稀咲鉄太だ！」
わかっていても胸糞悪い。
本当に、見た目から態度まで全てが気にくわねぇよ
私同様、不満を募らせたメンバー達が稀咲の名を聞き騒ぎだす。
「黙れ!マイキーが決めた事だ。文句ある奴は前に出ろ!」
「うちはこれから芭流覇羅とぶつかる。愛美愛主なんかと比じゃねぇくらいデケェチームだ。東卍も勢力を拡大する。芭流覇羅と揉めるために稀咲は必要だ。親参番隊隊長は稀咲鉄太。覚えておけ！任命式を終わる」
マイマイ…今のお前はそこまでして東卍をでかくしたいんだな。
でもこれで私も決心がついたよ
「って、タケミッち！？」
ふと、ケンケンが怒鳴る声が聞こえ見てみればとんでもない事になっていた
まさか稀咲を殴った？ヤダ私より先に問題起こしちゃってる！？
まぁでも結果オーライって奴か
「分かるよ、気にくわねぇよな〜」
騒ぎの中心へと一歩また一歩と歩み出す
「Aさん！」
「上出来だよタケミッち。でもやるからには鼻の一本くらい折ってやんねぇと」
「おい、いくらマイキーの彼女だからってマイキーの顔に泥塗るつもり？」
「ウルセェな…文句ある奴は前に出ろ。違った？」
「何言ってんだよ姉貴!」
見た事ないくらいケンケンは焦っていた
初めてだ。ケンケンの手を振り解くなんて
「何だ？おもしれぇ事なってんじゃん」
「おー、やっと来たか馬鹿隊長」
「抜け駆けしてんじゃねぇA」
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作成日時：2022年3月2日 3時
