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「姉貴、俺のシャンプーハットしらね？」
「風呂場にあるでしょ？」
「それじゃなくて銭湯用のヤツ」
集会の前にマイマイ達と銭湯に行くと言い出した今日も今日とて愛らしいケンケン
こんな見た目でも未だにシャンプーハットを使ってるなんて反則でしょ
「中3にもなってシャンプーハットってマジでウケるなケンチン」
「はいそこ！馬鹿にしない！」
「えー、だって本当の事だし？」
「別にいいでしょうが！昔からアレがないとケンケンはシャワーが苦手なんだよ。この前だって私がハットなしで洗おうとしたらさ…」
「…まて、もしかしてAとケンチン未だに一緒に風呂入ってんの？」
「うん」「おう」
「ざっけんな！俺だってまだAの裸見た事ねぇんだぞ！」
「キメェ言い方すんな！流石にタオル巻いてる！」
うお…なんか始まった。あーもうそんな暴れたら部屋がごちゃごちゃになってくじゃん
喧嘩したら物を投げる癖、どうにかならない訳？
「ちょっとマイマイやめろ！兄弟なんだから当たり前だろ！」
「俺もやっぱ弟がいい！弟特権ずりぃ！」
何を言い出すんだ。この前までそれで拗ねてたのはどちら様で？
「おっ！こんな所にあった。先行ってるぞ」
ケンケンケンケンでマイマイを完全無視だ。野郎…めんどくさくなって私に押し付けやがったな
「ほら、ケンケン先に行っちゃったよ。早く行けって」
「ヤダ、Aが一緒に来てくれるって言うまでヤダ」
「いやお前ら銭湯にいくんだよな！？普通に捕まるわ!」
「ヤダヤダ、不公平だ！！」
私の足にしがみついているマイマイは完全ごねモード
こうなったらそこらの赤子よりタチが悪い
…けど、普段なら頭を抱えるはずの行動が私を落ち着かせた
「好きだよ。マイマイ」
子供っぽくても、わがままでもそんなお前が好きだ
「なんだよ急に！」
「ん？思った事言っただけ」
大好きだからこそ…今日私は君の敵になる
「んな事知ってるし！てか俺のがAの事好きだし…あーもう行く！集会遅れんなよ！」
「あっ照れた」
急に言ったからかな？マイマイは顔を真っ赤にそう吐き出して出て行ってしまった
「本当に大好きだよ。マイマイ」
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作成日時：2022年3月2日 3時
