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「もうほっといてください堅は私が面倒見ます！」
ある日の放課後、スーツを着た大人達に呼び出され私はファミレスにいた
「いや、面倒を見るって君はまだ高校生だよね？少しは堅君の事考えてあげなよ」
彼らはケンケンを施設で保護をしたいと何度も私に言った
気に食わないがそれが仕事だそうだ。
「君は自分の為に堅君に依存している。このまま君の元にいれば彼は間違いなく道を踏みはずずだろう」
「は？貴方達に堅の何がわかるって言うんですか？アイツに限ってそんな事はありえない！」
「だから言っているだろ、問題は堅君じゃない…君だよ龍宮寺Aさん。ここ暫く君の事を調べて分かった。出てくるのはどれも悪行ばかり、喧嘩で警察の世話にまでなっているそうじゃないか。それも一回や二回の話じゃないよね？」
「…それは」
自分がどうしようもない奴だって事くらい分かってる
だけど
「一度でいい…なんだってするから私に変わるチャンスを与えて欲しい」
「そう言ってもねぇ〜」
頼むよ…ケンケンは私の全てなんだ
「あれ？何してんのA」
「へ、一虎？」
急に名前を呼ばれ顔を上げるとそこには不思議そうに私を見つめる一虎がいた
「君は誰かな」
「俺？俺はAの弟のダチだよ。オッさんこそ誰」
「オッさん？弟の友達にまで害を及ぼすなんて全く君の悪影響は計り知れないね」
「ア？テメーAに今なんつった？」
「一虎。今日はもう帰って」
「でもコイツが！」
「…帰れっつてんだろ！」
私は一虎をそう言って怒鳴りつけた
「ハァ 全く何も分かっていないね。中学生ってのは複雑な年頃なんだ、どうせ君はそうやって堅くんを怒鳴りつけているんだろ。まぁ幼かったとは言えあの母親に育てられたんじゃ無理もないか…コレで分かってくれるかな？君は害虫そのものなんだよ」
あの時泣いたのは悔しかったからじゃない。この人の言う通りだと思ったんだ。
認めれば認める程辛くて狂いそうになった
「ガハッ！何をするんだ」
でもそんな私を正気に戻したのは悲しくも一虎だった
「殺してやる…殺してやる」
一虎は顔色一つ変えずただただ暗く曇った目でソイツを殴り続けた
「駄目だ！一虎！」
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作成日時：2022年3月2日 3時
