ミイラの飼い方。 (ページ2)

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* 空side *

｛ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ｝

女の人『こんばんは!なでしこ急便でーす!

柏木空さんにお届けものです!』

空『はーい!ありがとうございます!』

女の人『お荷物失礼しますね!よいしょ！』

｛ﾄﾞﾝｯ｝

空『でかっ!!』

自称、｢冒険家」の親父から大きな荷物と小包が届いた。

大きな荷物を開けてみると、

十字架が描いてある大きな棺桶が出て来て、

小包を開けてみると何時も見る分厚い手紙だった…。

空『ったく!親父の奴3ヶ月も連絡よこさないで…

何かあったかと思ったじゃん!』

愚痴を零しつつ、ちゃんと元気だったかずっしりとした

手紙を読んで確認する事に…。

《ハロー愛しの息子よ！アーイラーヴユー♡

元気にしてるかー、空?

実は父さん今エジプトに滞在していてね、

其所でとても面白いミイラを見つけたから、

お前に預ける事にしたんだ♡》

空『これミイラ入ってんのっ!?』

驚きを隠しきれず、振り向いて存在感でかい棺桶を見る。

どーりででかい訳だよ!!

《とても可愛いミイラでね、

きっと空も気に入ると思うぞ!

あっ、後な、旅の途中で出会った、

それはそれは綺麗な、珍しい白狐も居るんだ!

何方も家族だと思って仲良くしてやってくれ!》

｛ｶﾞﾀﾞﾝｯ｝

空『!!?』

その時、今迄に親父から送られて来た荷物の

〝怖さ〟を俺は漸く思い出した…。

ある時は、｢面白い達磨」と言って、｢呪いの達磨」を…。

ある時は、｢幸運の案山子」と言って、｢殺人案山子」を…。

ある時は、｢魔除けに♡」と言って、｢メリーさん人形」を…。

例え、見た目が可愛くても、

その親父が送ってきたミイラと白狐だ…。

絶対にムッキムキなミイラに締められたり、

隙あらば噛みちぎる様な凶暴な白狐に違いない…。

武器武器武器!! 何か戦える物はっ!?

もぉーっ、側にあったこのアイロンで良いやっ!!

｛ｶﾞﾀﾝｯｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞｨ～ｯ｝

ゆっくりと開かれる棺桶の蓋…。

アイロンを確りと持ち直したは良いものの…

空『っ!?!?』

出てきたモノは、

ちまっとした掌size位の小さなミイラ…。

それと、真っ白な白い狐が…。

｛ﾎﾟﾃﾝｯ｝

予想外…!予想外過ぎて、逆に怖い…!

しかも、開けただけで力尽きたミイラは開けて直ぐに倒れた。

白狐は此方を見て首を傾げている…。