18話 ページ19
「あ、あれ知ってる。有名なコロッセオじゃない?」
この街の人間がよく話しているのを聞くので、見た途端ピンときた。円形闘技場を指さし、カーズに問う。
「そうだ。あんな趣味の悪いもの、Aは見なくて良い。」
わたしの人差し指を包み込み、下げる。
趣味が悪いとだけ言われ、あそこで何が行われるか夜しか活動できない私には知る由もなかった。
夜の街をひたすら歩くが、時刻は4時を指している。
さすがに人間は寝静まり、2人だけの世界になっていた。
「A。お前はもう一度太陽を見たいとは思わないのか?」
私は少し戸惑った。
見たくないと言えば嘘にはなると思う。
ただ、今のこの環境に後悔は全くないのだ。
「私は見飽きるほど見たから、カーズたちが太陽を見られたら嬉しい…かな。」
素直な気持ちを伝えた。
「Aは運がいいな。人間と、闇の一族の人生を1度に楽しめたんだからな。」
そういうカーズの顔を覗き込めば、言葉とは裏腹になんだか申し訳なさそうな顔をしているように見えた。
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アリア(プロフ) - 🧚匿名の妖精🧚さん» 凄く嬉しいお言葉ありがとうございます!励みになります泣 (2022年8月27日 1時) (レス) id: f64b65ece4 (このIDを非表示/違反報告)
🧚匿名の妖精🧚 - 泣きました……今まで読んだ小説の中で1番感動しました… (2022年8月21日 18時) (レス) @page24 id: f6acac5c42 (このIDを非表示/違反報告)
アリア(プロフ) - 匿名初心者さん» わー!ありがとうございます!!頑張って書くので是非楽しんでください!!!! (2022年6月29日 19時) (レス) id: b3bfab64d6 (このIDを非表示/違反報告)
匿名初心者 - 柱…求めてました……大好きです…ッ! (2022年6月29日 14時) (レス) @page8 id: 8195809f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリア | 作成日時:2022年6月28日 22時