清き月の華〖ハートの女王〗 (ページ7)

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第7話不穏の予兆ページ7

その場は少し慌ただしい雰囲気になる。

「おっと、リドルくん。今日も激ヤバなくらいかわい～ね♪」

「ふん、ケイト。あまりおしゃべりが過ぎるとそのよく回る口ごとはねてしまうよ」

「いやいや、勘弁してよ～！」

「……あのー、ところで寮長。この首輪って……外して貰えたりしませんかね？」

さっきの発言が仇となり、首輪は外してもらえませんでした。

リドルさんはハートの女王の法律・第339条

『食後の紅茶は必ず角砂糖を２つ入れたレモンティーでなければならない』

を守るために、購買まで買いにいくのだった。

「全く、シュガーポットに角砂糖を切らすなんて重罪だよ……」

その直後、Aはゾワッとする感覚を覚える。

(今のは…何……？)

リドルさんの事で文句やら、嫌みやら飛び交い、話は彼の"ユニーク魔法"に関することに移る。

「ユニーク……ということは、寮長独自の魔法ということですか？」

「厳密に世界で一人かはさておき……一般的にその人しか使えない個性的魔法の事を『ユニーク魔法』と呼ぶ。
そのうち授業で習うと思うぞ」

「リドルくんのユニーク魔法は『他人の魔法を一定時間封じることができる魔法』。その名も……」

【首をはねろ(オフ・ウィズ・ユアヘッド)】

名前だけで恐ろしい魔法。

魔法士にとって魔法が使えないのは首を失うくらい痛いものらしい。

ルールを破れば、首をはねられる。
逆をいえば、ルールを守れば、首をはねられることはない。

その流れから、リドルさんに許してもらう為ユウさん達はトレイさんと一緒にマロンタルトを作ることになった。

……何故か私も手伝うことが決定していたのですが。