i 騙すように【HUNTER×HUNTER】 (ページ26)

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24.トンパページ26

｢いらっしゃい。ご注文は？｣

｢ステーキ定食。弱火でじっくり｣

ナビゲーターに案内された定食屋
曰くこの定食屋の地下にハンター試験の会場があるらしい

『弱火でじっくり』という単語をきいた店主はピクリ、と反応する
｢はいよ。｣と奥の部屋に通されると、どうやら個室になっていてここが地下へのエレベーターの役目を果たしているようである

｢ちょっと早く着きすぎたのかな。｣

せっかく出されたのでステーキを頬張る。
あ、これ美味しい。
試験会場に近付くに連れて人の気配が下に感じられるようになってきたが、どうやらまだ30人ほどしか来ていない様子

チン、と軽快な音ともにエレベーターが止まる
エレベーターはB100を示していた

｢こんにちはハンター試験受験希望者ですね。これが受験番号です。無くさないように胸に着けておいてください｣

エレベーターを出て早々緑色の豆のような姿をした試験官に番号札を渡される。私の番号は35番

だいぶ若い番号札だな。通りで人の気配が少ないわけだ。

おそらくまだ参加者はあと300人以上はやってくるだろう
暇つぶしも兼ねて受験者の観察でもするかと辺りを見回すと後ろから声をかけられる

｢やっ、お姉さん新顔だね。オレはトンパよろしく。｣

｢…ご親切にどうも。｣

みるからに弱そー…こんなやつでもハンター試験に参加出来るのか。と、内心失礼なことを考えながら軽く頭を下げる
でも本当にトンパにはなんのオーラも魅力も感じない。ほかの受験者もこんな感じなんだろうか

｢お姉さんは名前なんて言うんだい？オレ10歳からハンター試験受けてるベテランだからさ、わからないことはなんでも教えてあげるよ！｣

｢Aです。じゃあひとつ聞いていいですか。ハンター試験って毎年こんな感じなんですか？｣

｢(レベルが。)｣

その発言にトンパは何を勘違いしたのか自信満々に話し出す