i 騙すように【HUNTER×HUNTER】 (ページ17)

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15.天空闘技場ページ17

｢それ、外さないの？｣

｢ん、サングラスのこと？あの子目がいいから万が一ってことがあったら嫌だし。｣

｢そう♤｣

ヒソカから聞いた話によるとここ、天空闘技場のシステムは対戦は全て一体一で行われ、勝ったら上の階に進めるというシンプルなもの。

彼のような戦闘狂にはもってこいの施設なのかもしれないが、どうやら彼にとってはこの程度の実力じゃ｢おもしろくない♧｣らしい。

このあと180階クラスで行われる弟、キルアの対戦を前に何戦か試合を観戦していたが確かに180階でこれじゃ200階以上もあまり期待できなさそうだなとは私も薄々は感じていた。

しかし、

｢なんか妙に私たち注目されてない？ヒソカあんたそんなに問題児なの？｣

天空闘技場に入ったあたりから周りからの視線はずっと感じていたが観戦中もチラチラとこちらの様子を伺うように見ている観客があまりにも多く正直うんざりしている。

私とヒソカの周りだけガラ空きになっているのがいい証拠だと思う。
ここまで不自然に注目されるとキルアにまで注目されちゃうからやめて欲しいなー。

｢ボクが女の子を連れて観戦しているのがおもしろいんじゃない？♡｣

｢オッエー。それじゃ私アンタの彼女って思われてるかもしれないじゃない。嫌すぎる。｣

｢酷い言われようだなあ…♧｣

ヒソカに軽口を叩いていると程なくして試合が始まった。

相手の選手が入場した後に遅れてポケットに手を突っ込んだままキルアは入場する。

｢子供の成長は早いねえ。念はまだ使えてないみたいだけど。｣

手刀一髪で敵をダウンさせたキルア。
最後に会ったのは二年前。言ってしまえばたった二年しか経っていないのにキルアは確実に成長はしている。お姉ちゃん嬉しい泣

｢あぁ…♡彼はきっと美味しく実るよ…♡｣

そう恍惚とした表情でキルアを見つめる彼に人の弟なんですけど、と1発かまして天空闘技場を後にした。