いっそ、恋でも。

過去は誰にも ページ20

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「…ジュナのこと好きになるならその分ごはん食べな」


「たしかに。たまに心臓に悪いからエネルギー必要だよね…」


「あいつわかりにくいからなー。たまに俺でも掴めないし」







スニョンの知ってるジュンさんについて、大学時代から話してくれた

写真も見せてくれたけど、これ、よく一般人として生活してるよなあってくらいかっこよくて、







「これまたおモテになりそうな…」


「まぁ、派手にモテたね。俺ほどでもないけど」


「はいはい」


「なんかいっつもタジタジ？って感じでさ、受け身だったよ。彼女いたことはあったけどさ〜」









わかってはいたけど、そうでしょうねとは思えるけど

あの目で見つめて、あの優しい声で名前を呼んで、寄り添って、抱き締めたり、キスをしたりしてきたんだよな

そう思うと少し胸が痛い、かなりつらい

けど、過去は過去だ、そうだ
過去なんて誰にでもあるし、わたしにだってある




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「とか言ってたらジュナ来たしな」


「えっ」








ちょっと傷心してたらスニョンは顔を上げて少し笑った

間の抜けた声が私から出るのと同時に、スニョンを後ろから覗き込む貴公子







「何の話？」


「ジュナの悪口」


「え…」











若干凹んだジュンさんと、『水持ってくるわ』とか言って退席したスニョン

心臓は急に走り出す

はやく戻ってきてくれ神様仏様スニョン様





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すとんと、当たり前みたいに、スニョンのとなりの椅子に座ったジュンさん

なんでこんなにキラキラして見えるんだ

目を離せないでいると、ジュンさんと目があって、微かに笑うと左肘で頬杖をついた

たぶんその一連のムーブだけで全人類が恋しちゃうよ








「悪口言ってたんだ」


「モテてたって、スニョン言ってたよ」


「…今度から俺の話は俺から聞いてね」










少し拗ねたように眉が動いて、形のいい小ぶりな唇を尖らせる

い、痛い、胸が痛い。

○考えて考えて→←宙に浮くような

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