恋じゃない…… * Kento.N

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『中島くんこそさぼり？』









なんとなく、さぼってる理由を教えたくなくて

適当にはぐらかす私。

そんな私に気づいてる中島くんは、









「話はぐらかさないで。」









って、真剣にじっと見てくる。









仔犬みたいな、くりくりした可愛い目。

風磨とは違うな〜って、なぜか比べちゃった。









でも、可愛い目からは真剣な気持ちが伝わってくる。









『さぼり、かな？苦笑』

「なんで？」

『なんでって………………』









さぼり、と伝えたら

ネットに手をかけて更に近づいてきた。









『なんか疲れちゃって……苦笑』

「嘘だ。試合始まってからそんなに経ってないもん。」









……………………なんなの？

なんでそんなにぐいぐいくるの？

元はと言えば中島くんのせいでもあるのに……









そう思ってもそんな事は言えないから

静かに黙ってる。









「ねぇ、もしかして………………」









そう切り出した中島くんの目は

なんだか、今までと違って嫌な感じがする……








そう思ったけど中島くんの言葉を遮れないし、

真剣に見つめてくる目もそらせない。









嫌な汗が背中を伝ったのを感じた









その時、









《A！！！！！》









体育館中に響く、

風磨が私を呼ぶ声。









なんだろうって思って風磨の方を見れば









「Aちゃんしゃがんで！！！！！」









ネット越しの中島くんが大きな声を出す。









なんで？なんでしゃがむの？









そう考えた時にはもう遅くて









頭に激しい痛みが走った。









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