恋じゃない…… * Kento.N

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Aちゃんとはクラスが違う。

でも、体育の授業は合同。

だから朝聞きそびれたことを聞こうと思った。








なのに、なんでアイツがいるわけ？









《なんで先行ったんだよ。》

『だって起きなかったんだもん。』









朝いなかったはずのアイツが。

話を盗み聞きすればアイツが寝坊したらしい。









Aちゃんに起こしてもらえてるのに、

なんでコイツ起きないわけ？

しかもまだ眠そうだし。









あー、イライラすると思いつつも

話を盗み聞き&盗み見をしつづければ……









《……なんで隠してるわけ？》









そう言ってアイツが絆創膏に手を伸ばした。









『………………別に、いいじゃん。』









そう言ってAちゃんは

アイツが伸ばしてきた手を軽く、叩いた。









《せっかく見える場所に付けたのに。》









…………………………見える場所に、付けた？

虫に刺されたって訳じゃないのは

なんとなくわかってたけど、

今、頭によぎったものは双子ではありえないこと。









いや、もしかしたらありえなくはないのかもしれない。









そう思うのはなんとなく、

今まで俺が感じてきた違和感のせい。









それが、確信に近づいたのは

紛れもなくAちゃんから出た言葉だった。









『お願いだから体育の日は激しくしないで。』









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