恋じゃない…… * Kento.N

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your side









あれから数日。

やっと首元の痕が消えて、普通に過ごせるようになった。

ただ、服で隠れるようなところには

まだいくつもの痕が散らばったままだけど。









《A、昼。》

『うん、待って。』









久しぶりの学校はなんだか怖い。

元々顔立ちのいい人に囲まれて生活してるから

妬まれるなんてもんじゃないくらいはぶかれてるし。








なんか、知らないうちにそれに慣れてたみたい。

久しぶりにきたらみんなの視線が怖くて仕方ないんだ。

まぁ、風磨が近くにいるから何もされないんだけど。









『ごめんね、お待たせ。』

《ん。》









私は授業ごとに教科書をしまうタイプで、

風磨は机の上に置きっぱなし、

なんならロッカーにしまいっぱなしのタイプ。

それで私より成績いいなんて本当に羨ましい。









あ、そうだ。









『今日一緒に帰れないから。』

《………………は、なんで？》









さっきまで お昼っお昼っ♪くらいのテンションだったのに

一気に不機嫌になっちゃった。









『テストの結果良かったからバイトするの。』

《……………………んー、んー…。》









なら仕方ないか、でもなぁ……

って感じでうんうん悩んでる風磨。









まぁ、お金事情はなんとなく察してくれてたみたい。









《まぁ、無理すんなよ。》

『うん、ありがとう。』









ぽんぽんって頭を優しく触るその仕草は、

風磨の心に余裕がある証拠。







ここ数日、私の行動のせいで不安定にさせちゃってたから

その仕草にちょっと安心した。









でも、それをされる度

心の奥底でチクッとした痛みが走るんだ。









それをとる方法はただ一つ。









「あ、Aちゃん！」









『中島くん！』









彼の声や、笑顔なんだ………………









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