恋じゃない…… * Kento.N

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『行きたい、ところ……………………？』









俺の言葉が予想外らしく、

俺の言葉を繰り返して必死で理解しようとしている

Aちゃんが可愛いくて仕方がない。






触れたくて触れたくて仕方がなくて、

知らないうちに手を伸ばしていた。






だけどそれはアイツによって、

そしてその仲間達にまで止められた。

皆、言葉は発しないが表情ですぐ読み取れる。









それでも誰一人としてAちゃんに

行くな、と告げないのは

行く、なんて言うはずないって思ってるから。









俺だってそう思う。

ダメでもともとの頼みだ。









だけど、Aちゃんはなかなか否定しなくて

むしろ俯いて何かを考えているようだった。









《A？どうした？》









異変に気づいたアイツが、

俯いたAちゃんに声をかける。






それとは関係なく、

ゆっくりと俺を見て………………









『………………いいよ、一緒に行こうか。』









そう、しっかり俺の目を見て

嘘偽りなく告げてくる。









驚いてつい本当か聞きそうになったけど、

それもまたアイツが邪魔をしてくる。









《はっ!?何言ってんだよ!!》









鼓膜が破れるんじゃないかってほど

大きな声で驚いたアイツ。

それに共鳴するように周りの仲間も騒ぎ出す。









『大丈夫、中島くんは何もしてこないよ。』









そうだよね、って

じっと俺の何かを見据えて目を見つめてくる。









「うん、何もしない。約束する。」









その言葉にAちゃんへの返事じゃなく、

隣にいるアイツに向けて返事をする。









《んなの、誰が信じるかよっ！！！！！》









そう言ってキレてるけど、それは確かに最もだ。

俺だってそんな簡単には信じられない。









『………………ごめんね、みんな一旦出てって？』









そうAちゃんが

俺を含めた周りの仲間に伝える。

なんでだろう。って思ったけど周りの仲間が

問答無用で俺も引きずって連れ出した。









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