貴方達と、出逢えた奇跡 １２ ──

・ Sakurai side ページ16

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“ガシャン！！！！！”と激しい音を立てて何かが倒れた。







と言うよりかは何かがなぎ倒されたと言った方がいいと思う。




何かが壊れる音が隣の部屋から聞こえてきて松潤と顔を見合わせる。




相葉くんはトイレに行っていてまだ戻ってきてない。




大野さんは珍しく起きていて不安そうな顔を隣の部屋に向けている。





松本｢隣って……勝利とAじゃねぇの？｣


櫻井｢え、喧嘩？｣


二宮｢いやいやあの二人に限ってそんなことは｣





ないでしょう。と笑ったニノの声を消すようにまた、






“ガタン！！！！！！！”






ニノの笑顔が消えて、暴れ回る音が聞こえて遊んでるとかの音じゃないとやっと気付いた俺達はそれぞれ手に持っていたものを手放した。




嫌な予感はしていた。




この前は声をかけられなかったけれど、まさかとは思った。




その証拠に心臓がドクドクと嫌な音を立てて暴れ回る。




慌てて隣の部屋に行き、ドアを開ければそこには信じられない光景が映し出されていた。




俺は後悔した。




なんであの時Aに声をかけなかったのか。




なんであの時、見て見ぬ振りをしてしまったのだろうか。









────Aの胸ぐらを掴みウマ乗りになって床に押し倒している勝利。









2人とも目が虚ろで周りなんか見えていない、そんな目だった。





大野｢な、にこれ｣





2人のそばの床には倒れた机と椅子。




2人お揃いの携帯が2つともバキバキに割れている。




2人お揃いの服を着ているから本当にそっくりなんだけど、2人同じ顔をしてキレているからか、……そっくりで怖かった。





勝利｢なぁ！！！！！！！｣





勝利がAの胸ぐらを両手で掴んで揺らせばAは顔を歪めながら、自分の上に乗っている勝利を跳ね返すように起き上がった。





『誰を？誰を頼れって言うのよ！！』





2人は泣きながらお互いを睨んでる。




勝利がAの下敷きになったその光景はさっきと立場が逆になったくらいで他は何1つ変わらない。





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