・ 溢れた気持ち ページ22
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玉森くんと会って話した後、楽屋に戻ればA以外のメンバーは帰ってしまっていたみたいだった。
どうやらAはこの後も仕事があるからここに残っているようだけどイヤホンをしていて俺が入ってきたのも分からないくらいに集中していた。
……好き、なんだよな。
この前気付いたけれど本当はずっと前から好きだったんだ。
素直にならない自分に嫌気がさすけれど仕方がない。
だって俺はAの事を嫌ってるって、本人は思ってるんだろうな。
……苦しい。
Aの目線は手の中にあるスマホにあってそのスマホのカバーはGENERATIONSの佐野さんと同じもの。
なんで知ってるかって言うとさっきいたジャンの収録の合間に知念と伊野ちゃんに嬉しそうに話していた。
シンプルだけど英字の文字が散りばめられているそれはとてもオシャレで綺麗だった。
なんて言うかAに合っている、……佐野さんとお似合いのような。
佐野さんが、“俺らのAだから”だなんて言っているような気がした。
いや、俺らのAだから。……俺のだから。
そう言いたいのに言えない自分がいてものすごくムカついた。
長いまつげが真っ黒の目に陰り、その瞼には最近多いダークなメイクが施されている。
ファンデーションも何もされてない綺麗な肌によく映える形の柔らかそうな、良い唇に強い赤が塗られている。
大人になったな。と思うと同時に好きだなって気持ちが溢れそうだった。
そんなAを見ていられなくなって帰ろう。と自分の荷物を片付け始め、終わろうとした時にAが俺に気がついた。
あのLIVEがあってからの昨日の夜のこと。
色々あいまってなのか、
『えっ、』
っと、目をキョロキョロさせて立ち上がり、バッグを持ってどこかに行こうとしたAの腕を、俺は掴んだ。
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キラあや - 宿題多いですよねー。いつも、この作品とコードブルーの方を見ています!これからも頑張ってください (2018年3月27日 18時) (レス) id: bf70448eda (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 勉強頑張ってください(^^)更新楽しみにしてます。 (2018年3月25日 22時) (レス) id: b88061f789 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 凄く面白いです!更新頑張ってください!! (2018年3月17日 19時) (レス) id: b405e68e09 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 作者さん移行おめでとうですこの小説最高です (2018年3月17日 18時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2018年3月17日 17時