28.俺じゃだめ？(Kazunari side) ページ28
和「ねぇ今朝お前、誰かと一緒にいた？」
朝、教室に来たら鞄やら置いてあるのにAの姿だけなくて、どこいんだろって思ってたまたま通りかかった松本先生に聞いたら
�猴�川って名字？その子なら櫻井といたけど��
なんて言うから、今こうして聞いてるっつーのに
「……え？い、いなかったけど…？」
なにその慌てぶり……余計気になるんですけど………
和「あっそ」
なんて本当はもっと聞きたいこといっぱいあるはずなのに口から出てきたのは、たった一言の素っ気ない言葉で。
「…ね……、もしかして……その…見た……？」
和「…なにを？」
「あ、いや、やっぱなんでもない」
なんだよそれ………俺に言わねぇだけでやっぱり櫻井といたんだ、その反応は。見た、ってなにをだよ……俺が見たらマズイことでもあったのかよ………
この間はあの金髪やろうの大野で…？今度はなんだ、爽やかボーイって噂の櫻井…？出てくる名前は先輩ばっかり………なんでよ……他の奴ばっかり……
和「………俺じゃ、だめなのかよ」
「………え、今なんて…？」
なんだ……聞こえてなかったのか……良かった、もし聞こえてでもしたらこんな情けねぇ言葉はないし……
和「午後から体育の授業あんのやだなぁって言ったの」
「あ……！……体育あるの忘れてた………」
優ぅ〜、なんて泣きそうになりながら体育の授業に出たくないと駄々こねに優の所へ行ったA
そんなAを見ながら
もしさっきの俺の言葉が聞こえてたらどうなってたのかな、って………少しでも俺んこと気にしてくれたのかなって………大野とか櫻井とかよりも………
あわよくば聞こえてたら良かったのに…
なんて考えてる俺がいた。
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作者名：いろぱむ | 作成日時：2016年4月6日 23時
