別れ ページ30
シュン「じゃあね」
シュンはエレベーターホールのところまで送ってくれて、笑顔の前に、エレベーターのドアが閉まっていく。
ああ、これでシュンと会えるのは最後かもしれない。
近々、組織が動き出しそうだし、シュンに電話かメールで報告しなきゃ。
黒木「砂原、本気で赤い仮面団に入る気?」
黒木くんが聞くと、砂原くんは首をちょっと傾げた。
砂原「就職先としては、おもしろいんじゃね?」
若武くんが頷く。
若武「俺には、すごく合ってる!」
小塚くんが眉根を寄せた。
小塚「危険だよ」
若武くんが手を伸ばし、その頭をこづく。
若武「危険を避ける奴なんて、男じゃねーよ。俺、昔は海賊になりたいと思ってたんだ。赤い仮面団は、ちょうどいいかも」
上杉くんが、鼻で笑った。
上杉「じゃ俺、検察庁に入って、おまえら全員、逮捕してやるよ」
黒木くんが続ける。
黒木「俺は新聞社に入って、でかい写真つきでそれを報道する」
美門くんが呟いた。
美門「じゃ若武、新聞に載れるね」
私たちは、はじけるように笑う。
その時、思ったんだ。
この笑顔を守りたいなって。
その為には、MASQUE ROUGEに入団していることも、黒の組織に潜入していることも、バレちゃいけない。
若武くんや砂原くんは、スリルを求めてMASQUE ROUGEに入団したがってるけど、正直、オススメはしないな。
「ハート虫は知ってる」で、若武くんは誰かに命を狙われてみたいと言っていたけど、その理想はまだ終わっていないようだ。
砂原「立花さぁ、おまえ、赤い仮面団、ダメなの?」
え?
砂原くん、いきなりっ!?
アーヤが答えられずにいると、若武くんが砂原くんの頭をこづいた。
若武「おい、なんで立花に聞いてんだよ」
砂原くんは、ニヤッと笑う。
砂原「好きだから」
え。
私たちは一瞬、固まった。
砂原「立花がダメって言ったら、俺、やめるからさ」
直後、皆がいっせいに砂原君に飛びかかる。
上杉「なにドサクサに紛れてんだ」
美門「だいたい、もう会わないはずだったんだろ」
若武「おまえなんか、いっぺん地獄を見ろ」
小塚「アーヤじゃなくて、サトケンとまとまれば?」
男たちがギャーギャーとモメる。
皆、アーヤのことが好きなんだね。
そんな中、アーヤはシュンのいる船を見上げていた。
私はアーヤに歩み寄って、一緒に船を見上げながら言う。
A「MASQUE ROUGEのことだけど、砂原くんは入団させないであげてくれる?」
そう言った私に、アーヤはキョトンという顔をした。
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こはる(プロフ) - オプファーさん» そうなんですか!?では、正解を教えてください。 (2019年6月23日 22時) (レス) id: b6c0d14848 (このIDを非表示/違反報告)
オプファー(プロフ) - 韓国語翻訳使ってらみたいですけど、やめといたほうがいいですよ。全然違ってくるんで。というか間違えてたんで (2019年6月23日 22時) (レス) id: e23b6d792c (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - ゆい@Project KZさん» コメントありがとうございます!いえっ!笑 隙間時間に下記して溜めているだけなので、実際はそんなに早くないです笑 頑張りますねっ! (2019年5月5日 11時) (レス) id: 5ef7115b26 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい@Project KZ(プロフ) - こはるさん» これからの展開がすっごい楽しみです!そのうえ更新も速くて…見習わないと(( これからも頑張って下さいっ! (2019年5月5日 11時) (レス) id: 3c16c27911 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - のんなさん» わぁ!ありがとうございます!頑張りますね! (2019年5月4日 22時) (レス) id: 0edf325d9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年5月1日 14時