立花さんの胸の内 ページ8
小塚「僕は、いいと思うよ、社会奉仕団KZ。そこからまた、僕らの新しい可能性だって見えてくるかもしれないしさ」
小塚くんが言った。
黒木「ん、新しいことをやるのは、いいことだよ。小塚に賛成」
立花「ん、やってみようよ」
若武「よし、俺も入れて4票だから決定っ!」
上杉くんが手を伸ばして、若武くんの頭を小突く。
上杉「若武、汚ねーぞ。弱ったふりして、同情誘っただろ」
若武くんは勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
若武「あれは、作戦の1つ」
えっ、そうだったの!?
私・・・まんまと騙された。
けど、事実だから口出しする権利はないし、仕方ない。
今口出ししたら、絶対、お前のせいだろって言われる。
大人しく黙っておこう。
すると、立花さんが黒木くんに謝った。
立花「さっき、ごめんね」
黒木くんは軽く微笑む。
黒木「いや、俺もマジになって悪かったよ」
ん?2人とも、何かあったのかな?
聞くと、黒木くんが立花さんに避けられたらしい。
そのことを聞いた上杉くんが言った。
上杉「あ。それ、俺もやられた」
立花さんが身をすくめると、黒木くんは両手をテーブルに置き、肘を立てて手の指を組み合わせながら言った。
黒木「アーヤは、俺が待ってるのが迷惑だったんだよね」
え?なんで?
誰かに待たれることって、そんなに嫌なことかな?
考えていると、私はハッとした。
初めて秀明に来て、このKZのみんなと出会った時、不良と出くわして危ないからという理由で皆に送ってもらった日。
送ってあげると言われた時の周りの子たちの反応を思い出した。
その時の反応は、私と立花さんを白い目で見た感じの声しか聞こえなくて、KZのメンバーはそれほどエリートなんだってことにも気づいた。
見かけたりしただけでも、周りの子は舞い上がってる。
その中で、声をかけられる女の子って・・・KZを狙ってる女子たちからしたら悪目立ちしちゃうよね。
立花さんはそれが嫌なんだ。
ちゃんとそのことを伝えたいんだろうけど、そのことを伝えたらKZメンバーとの間に亀裂が入る。
だから、避け続けるしかないんだ。
一方、若武くんたちは注目に慣れてるから、御構い無しに、人気のある場所でも立花さんに声をかけちゃうんだよね。
だから、若武くんたちにとって、立花さんを待ってたのに避けられることは、理解不能なんだろうな。
本当のことを話しても、理解はしてくれなさそう。
その理解が出来ない1人の若武くんが言った。
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こはる(プロフ) - dosakaharukaさん» ありがとうございます! (2020年1月8日 22時) (レス) id: 48812d91ce (このIDを非表示/違反報告)
dosakaharuka(プロフ) - 面白いですね! (2020年1月8日 22時) (レス) id: f09f1bedcf (このIDを非表示/違反報告)
月光(プロフ) - こはるさん» いえ、分かりやすかったです!ありがとうございます! (2019年6月2日 20時) (レス) id: 79e326df1d (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 月光さん» 長文すみません!上手く説明出来ているでしょうか?(汗)分かりにくいようなので、書き直しておきますね! (2019年6月2日 18時) (レス) id: ef9382760b (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 月光さん» 言っていると思っていましたが、自分のことベルモットと名乗り、その後に登場した安室透のコードネームがバーボンだということを知りました。その時点で、キティというのは「子猫」という直訳でなく、カクテルのことを言っているのではないかと気づいた設定になってます (2019年6月2日 18時) (レス) id: ef9382760b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年3月28日 0時