バーボン ページ32
あぁ・・・これで、私は表に顔は見せられない。
ジンと別れて、家路へと向かっていると、誰かにグイッと腕を掴まれた。
誰っ！？
バーボン「大人しくしろ！」
・・・バーボン！？
口を押さえられて、路地の奥へと連れて行かれる。
今度は、いったい何っ！？
しばらく歩いた後、バーボンは、やっと手を離してくれた。
A「何のつもりっ！？さっきは私を組織に入れるために、持っていったでしょ。今度は何っ！？」
カッカしながら言うと、バーボンはガラッと目を変えて言った。
バーボン「君は本当に組織に入りたいか？」
はぁっ！？
A「あなたがそうしたんでしょ？あの方とか言う奴の命令で。私は、もう逃れられない」
バーボン「大丈夫だ。君に危険なことはさせないと約束する。僕が君を守る」
はぁっ！？
A「さっきから何を言っているの？組織に入るよう、罠を仕掛けたのは、バーボン、貴方よ。なのに、今度は組織から私を守るって、どういうこと？全然、考えが読めない」
そう言うと、バーボンは周囲を警戒する素振りで、私の耳元で囁いた。
バーボン「いいか。ジンに言われただろうが、僕は組織から信用されていない。だから、組織の情報が回ってこない部分もある。だが、君になら流れてくる」
A「疑われるようなことをするからじゃないの？テロ組織でも、一応、仲間なんだから、こういう詮索はよした方が良いと思うけど？」
バーボン「そんな話をしてるんじゃない。とにかく、僕の下についてくれ。何か命令が出たら、僕に知らせるんだ」
A「何故？・・・その言動からして、ジンの睨んでる通り、あなた、ネズミね」
バーボン「・・・！」
バーボンは一瞬、目を見開いた。
A「そういう抜けた所があるから、疑われるんじゃないの？」
少し睨んで言うと、バーボンはフッと笑った。
バーボン「嫌だなぁ。僕はネズミじゃないです。貴方はまだ知らないだけだ。この組織を」
脅すように言うバーボンだが、私にその脅しは効かない。
A「バーボン、貴方がネズミだってことは十分わかった」
バーボン「・・・だから、僕はネズミじゃないと・・・」
涼しい顔をしているが、必死に否定するバーボン。
私は鼻で笑って言った。
A「まぁ、貴方は私に工作員をしろって言ってるのよね？私は、あの方という人に、わざわざ指名されて此処に来た。だから工作員をしても疑われにくい。そういう考えでしょ？」
バーボンはまた涼しい顔をして言った。
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こはる(プロフ) - dosakaharukaさん» ありがとうございます！ (2020年1月8日 22時) (
レス) id: 48812d91ce (このIDを非表示/違反報告)
dosakaharuka(プロフ) - 面白いですね！ (2020年1月8日 22時) (レス) id: f09f1bedcf (このIDを非表示/違反報告)
月光(プロフ) - こはるさん» いえ、分かりやすかったです！ありがとうございます！ (2019年6月2日 20時) (レス) id: 79e326df1d (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 月光さん» 長文すみません！上手く説明出来ているでしょうか？（汗）分かりにくいようなので、書き直しておきますね！ (2019年6月2日 18時) (レス) id: ef9382760b (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 月光さん» 言っていると思っていましたが、自分のことベルモットと名乗り、その後に登場した安室透のコードネームがバーボンだということを知りました。その時点で、キティというのは「子猫」という直訳でなく、カクテルのことを言っているのではないかと気づいた設定になってます (2019年6月2日 18時) (レス) id: ef9382760b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こはる | 作成日時：2019年3月28日 0時
