50:居候 ページ14
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『ただいま』
帰宅をしたがジョディは家にいなかった。
リビングの机の上には、ラップをかけられた夕食が用意されていて、その上に1枚の紙。
「今夜は帰れそうにないから食べておいてね」
走り書きされたメモを隅に置き、スマートフォンを取り出した。
「了解。私に気を使わないで、お仕事がんばってね」
その一言だけをジョディに送りスマートフォンをソファに放り投げる。
どうやら、FBIはキールという組織の一人を追っているみたい。
私は会ったことないけど、いったいどんな奴なのだろうか…………。
*
そして、その夜のこと________________。
夕食を食べ終え、入浴を済ませた後にドアフォンが鳴った。
こんな夜遅くに……いったい誰が…………。
恐る恐るインターホンに設置されているカメラを覗くと、若武の使用人である島崎さんが居た。
『はい』
「こんばんは。お迎えに上がりました」
お迎え……?
「ジョディ様から貴方を数日預かるよう申し付けられましたので」
『…………ええ、直ぐに向かいます』
念のため、ジョディと若武に確認する。すると2件のメールが入っていた。
『ごめんなさい。数日、帰れそうにないわ。悪いけど若武君の家に行ってくれる?』
『聞いたぞ。ジョディさん仕事が忙しいみたいだな。今から迎えに行くから待ってろ』
どちらも30分前に届いたメールで、アドレスに不審な感じもない。
私はリビングを飛び出し、クローゼットからキャリーバッグを取り出した後、ハンガーにかけてあった洋服やバッグを手当たり次第に引っ掴んで中に入れた。
『すみません。遅くなりました』
島崎さんを10分待たせてしまったが、彼女はフフッと笑い、いつものように穏やかだった。
*
「これで8回目だな!俺の家に泊まるの」
『ええ。またお世話になるわ』
若武の家につき、玄関の扉を開けると、若武が立っていた。
体調は昼より良くなっているようだ。
「母さんの部屋が空いてるから、またそこ使えよ」
『ありがとう』
ジョディは仕事上、家を空けることが多い。
そのため若武の家にお世話になることが多く、もう慣れたものだ。
しかし、やはりジョディが傍から離れると、いくら慣れ親しんだ相手でも疑ってしまう。
組織が変装しているんじゃないか。仕組んだ罠ではないかと。
「荷物持ち、アイス食おうぜ」
『ええ……』
そう。たとえ一番信頼している彼でも____________。
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??? - 今頃、KZ✕コナン と言う事に気づいた。(バーボンの所で気づいた)) (2022年12月18日 22時) (レス) @page25 id: a3d070ab9a (このIDを非表示/違反報告)
ピンカン(プロフ) - 応援してます!!! (2022年3月24日 12時) (レス) id: 4d85ff89bb (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - KZ×コナン!めっちゃ面白いです!応援してます! (2022年3月10日 13時) (レス) id: 8e64252870 (このIDを非表示/違反報告)
絵 - 最高です!これからも応援しています (2021年11月10日 21時) (レス) @page21 id: a4d316c6c5 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 面白かったです!頑張って下さい! (2021年3月11日 19時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる x他1人 | 作成日時:2021年3月11日 17時