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46輪ー真似事ー ページ7

「お前は何故、こんな鬼と共に行動をしている____?」


難しい質問に、伊之助は口籠(くちごも)る。


「見れば分かるだろう?この鬼は、かなりの数の人を喰っている。飾りなのか知らんが、俺達の真似事もしているようだしな」


そう言いながら、柱は、私の左腰に下がっている鞘に目を落とした。


「馬鹿にするのも大概(たいがい)にしろ____」


「………」


痛烈な言葉に、心が沈んだ。こっちは大真面目だっていうのに……。人が真面目にしている事を全否定されると____悲しくなる。


柱は更に言葉を突きつけた。


「その刀、誰から奪った?人の刀を奪うなど、重罪……。それに、刀もボロボロだ。刃こぼれし…折れかけている。使いこなせていない証拠だ」


「………貴方(あんた)に関係ないやろ」


「鬼を滅するための刀____。それで、お前は何人の人間を殺してきた?」


「…そんな物騒なこと、してへんし」


「その(にご)った目で言われても、何も響かんな」


「………」


濁った目。鬼になった時に、変わってしまった目。


(私の目、本当(ほんま)はべっこう飴みたいな色で、よく綺麗って言われてたねんで?1番なりたくない(もん)になった者の気持ちなんて、貴方(あんた)には分からんやろ!?)


怒りで体の震えが止まらない。今、怒りに任せて戦えば、無惨だって倒せそうだ。


「貴方なんか……柱なんか辞めてまえ!」


そう言って、鞘から日輪刀を抜き、男の方へ投げた。もちろん、男は刀で日輪刀を弾く。真っ二つになった刀は、伊之助の足元に落ちた。


「婆…」


何となく私の気持ちを理解してくれている伊之助は、少し悲しげな目で見た。一方、柱はグッと腰に力を入れ、酸素を全身に行き渡らせる。


「水の呼吸____」


他の隊員とは、迫力の違う技。それなりの“圧”も感じる。


「弐ノ型…」


刀もない。体力もない。こんな状態で、この鬼狩りには勝てない。けど、ここで死ぬわけにはいかない。野望を叶えるためにも。


「血気術…」


「婆は、弱くねぇ!!」


男が今にも私に斬りかかりそうになった時、伊之助が割って入った。その事により、男は技を使うことを辞める。


「隊律違反だぞ」


眉間にシワを寄せ、伊之助を睨んだ。

47輪ー終幕ー→←45輪ー尊敬ー



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作品ジャンル:アニメ
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こはる(プロフ) - 麗さん» すみません!誤字っていました。ご指摘ありがとうございます! (2020年10月24日 22時) (レス) id: bf0c61a923 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 忍は平仮名でしのぶではないでしょうか? (2020年10月24日 20時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - shiroさん» ありがとうございます! (2020年9月26日 15時) (レス) id: bf0c61a923 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - アルデさん» 返信が遅れてしまい申し訳ありません。そんなに読んでくださってるなんて嬉しいです!!励みになります! (2020年9月26日 15時) (レス) id: bf0c61a923 (このIDを非表示/違反報告)
shiro(プロフ) - コロナで大変ですが、勉強頑張って下さい!更新楽しみにしてます! (2020年8月8日 15時) (レス) id: ec5b8a1d5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こはる | 作成日時:2020年3月12日 23時

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