彼岸花が咲く頃にー弐ー【鬼滅の刃】

80輪ー不穏ー ページ41

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気づかぬうちに、私達は夢の中_______。

何事もなかったようにスヤスヤと眠り続ける。

鬼の血気術とも知らずに。



「夢を見ながら死ねるなんて、幸せだよね_______」



墨のように暗い闇の中、下弦の鬼がフッと笑った。


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「……A。A！」


懐かしい風景、懐かしい声、懐かしい顔ぶれ。


「きっ……ぺい…？皆………？」


死んだはずの仲間達が目の前のいる時点で異変に気付くべきだったが、不覚にもこの時の私は何も気がつかなかった。


「なんや？酷くびっくりしたような顔しとるけど」
「あっ………いや……。なんか久しぶりな気がして……」
「はぁ？なに寝ぼけたこと言うてんねん。俺達は嫌でも毎日、顔を合わせてるだろ」
「ははっ……！確かに」


なんだか悪い夢でも見ていたような気がする。



そう_______悪い夢でも_______。

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