協力者 ページ5
七鬼「俺、あんまり寿のこと知らないけど、この前のサッカーゴールが落ちてきた時、助けてもらった恩があるから、出来る限りのことは協力する」
若武「でも、どうするんだよ。相手は犯罪組織だぜ。東都水族館の時、七鬼以外なら覚えてるだろ?あんな攻撃を仕掛けられてきたら………俺達の命の保証もない」
確かに。若武の言う通りだ。
東都水族館での、あの黒いヘリでの攻撃…されたら生き残れる自信なんてない。
私、運動神経鈍いし…。
黒木「だから、協力を要請したよ」
え?
黒木「こいよ」
物陰から姿を現したのは、砂原とイリアンさんだった。
砂原「久しぶり」
前会ったときより、かっこよくなっていた砂原。
その姿に少しドキっとする。
美門「まさか。協力って………」
黒木「そうだ。赤い仮面団だ」
ええっ!?
私達は驚いて、目を見開く。
いったい黒木君は、どうやって話をつけて協力する方向へ持っていったんだろう?
とても気になる。
イリアン「Aは、今は亡きシュン・サクライ氏によって組織に潜入させられた身。始まりが赤い仮面団なら終わりもそうしなければな」
イリアンさん…。
イリアン「また、シュンは組織の奴らに手をかけられて死んだ。その復讐も兼ねて、協力する」
「「………っ!!」」
シュンさんが!?
初耳だった。
若武「誤爆で亡くなったんじゃなかったんですか!?」
イリアン「ああ。そう見せるのが、組織のやり方だ」
イリアンさんは、グッと下唇を噛んだ。
砂原が、ポンと肩を叩く。
砂原「組織は危険だ。俺たちじゃ叶わない。だから、お前らには寿の説得だけして欲しいんだ」
説得…?
砂原は、悲しみを目に浮かべる。
砂原「あいつ、死ぬつもりなんだ」
死ぬっ!?
砂原「それを止めて欲しい。お前らにしか出来ない事だ」
立花「………」
Aは、それくらいの覚悟を持って組織に潜入していたのだろうか。
私達と同じ歳なのに、こんなにも住む世界が違う…。
立花「イ、イリアンさん達は…?」
イリアン「………私達は、組織が攻撃してきた時に備えて準備を進める。それ以上は動かない。でないと戦争になるからね」
イリアンさんの目には強い決心があった。
戦争……。それくらい相手は手強くて、大きい組織だってことだよね…。
勝てるだろうか。
若武「………やろうぜ」
若武が静かにそう言って、片手を突き出す。
若武「寿には、世話になったし……。何より、大事な探偵チームの一員だからな」
若武…。
私も、若武と同じように、片手を突き出した。
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?かなかな - すーーーっごくワクワクドキドキのシリーズでした!あと一つ、『KZの「ゼロ」番目は...。』で、君木君になってますが、『黒木君』なのでは? (2021年10月24日 10時) (レス) @page43 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
なゆりのお話(プロフ) - とても面白かったし、読んでてドキドキわくわく、楽しかったです!ありがとうございました^^* (2021年5月16日 15時) (レス) id: d020fb2c9a (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - すっごく面白かったです!最初は少しずつ読んでいたけど、だんだんハマっていって、直ぐに最終回まで来ました。コナンくんが入って来た時は驚きましたが、より一層面白さが増しましたね。私もこういう作品が作れたらなぁ、って思います。他の作品も頑張って下さい! (2021年2月5日 23時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - 読みました!!すごく面白かった!私は黒木君推しなので、夢主と結ばれて嬉しいです。他の作品も頑張ってください!! (2020年7月15日 14時) (レス) id: 16b103ae86 (このIDを非表示/違反報告)
みく - 奥様は取り扱い注意のセリフとか入っててよかった…感動しました! (2020年7月12日 20時) (レス) id: 0da8fcc3d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2020年1月9日 23時