過信が招いた結果 ページ20
〜Aside〜
歩美「はぁ…。はぁ……」
灰原「吉田さん…?」
コナン「歩美。大丈夫か?」
和彦「もう少しです。頑張ってください」
歩美「う、うんっ!」
60階から70階まで登った頃には、足が悲鳴を上げていた。
何せ、ここは地上200mの高層ビルで、エレベーターは止まり、逃げ道は非常階段しかない状況。
下は火と煙でいっぱい。だから、私達は屋上を目指して登るしかない。
そこで救助ヘリを待つ。
安室「あと13階…。もう少しの辛抱だ」
私達はバタバタと足音を立たせて走って階段を登る。
立花「はぁっ…はぁっ…」
上杉「アーヤ、もう少しだ。頑張れ!」
七鬼「25階も登ったんだ。アーヤならいけるよ」
立花「はぁっ………う、んっ!」
メンバーの中で1番息が荒いアーヤは、皆に励まされながら足を動かしていた。
私は1番後ろのアーヤに付き添うために、アーヤの少し後ろで階段を登っていたんだけど、必死に皆が階段を登っている姿を見て、どうしようもない申し訳なさが込み上げてきた。
私がヘマをしなければ、もっと上手く嘘をついていれば、皆を巻き込まずにすんだのに。
あの時、東都水族館へ行かせなければ、こんなことにはならなかったかもしれないのに。
自分なら大丈夫____。そう、過信してしまっていた。
その過信が招いた結果がこれだ。
1番、望んでいなかった結末____。
組織からアポトキンの情報を盗み出す時も、USBのことさえ知っていれば、上手くいっていた。
今までの軽率な行動に後悔の念が渦巻く。
このまま、全員無事で避難出来れば良いけど、その保証はない。
もし、この中の誰かが命を落としたら………私が奪ったことになる。
安室「はぁ…はぁ…。すまない。僕がついてこれるのは此処までだ」
先頭を走っていた安室さんが80階まで登ったところで足を止める。
コナン「どうして?…はぁっ、はぁ」
コナン君が息を荒らしながら尋ねると、安室さんは申し訳なさそうに私達に向けて言った。
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?かなかな - すーーーっごくワクワクドキドキのシリーズでした!あと一つ、『KZの「ゼロ」番目は...。』で、君木君になってますが、『黒木君』なのでは? (2021年10月24日 10時) (レス) @page43 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
なゆりのお話(プロフ) - とても面白かったし、読んでてドキドキわくわく、楽しかったです!ありがとうございました^^* (2021年5月16日 15時) (レス) id: d020fb2c9a (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - すっごく面白かったです!最初は少しずつ読んでいたけど、だんだんハマっていって、直ぐに最終回まで来ました。コナンくんが入って来た時は驚きましたが、より一層面白さが増しましたね。私もこういう作品が作れたらなぁ、って思います。他の作品も頑張って下さい! (2021年2月5日 23時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - 読みました!!すごく面白かった!私は黒木君推しなので、夢主と結ばれて嬉しいです。他の作品も頑張ってください!! (2020年7月15日 14時) (レス) id: 16b103ae86 (このIDを非表示/違反報告)
みく - 奥様は取り扱い注意のセリフとか入っててよかった…感動しました! (2020年7月12日 20時) (レス) id: 0da8fcc3d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2020年1月9日 23時