SAVE POINT……。 ページ17
A「ごめん、アーヤ。後できちんと説明する。今は此処を出なきゃ、皆、死ぬ」
そう言って、バーボンを担いだまま、非常階段の方へ向かっていったので、私や若武達もその後に続く。
黒木「俺も担ぐよ」
途中、黒木君がAと一緒にバーボンを担いで、非常階段を登った。
60階のところまで上り切ったとき、1度休息を取ろうと、皆で階段の上に座る。
45階から60階まで登ったから、もうヘトヘト。
立花「はぁ…はぁ……。で、いったい、どうなってるの?」
私が聞くと、Aはバーボンの胸に耳を当てながら話し始めた。
A「バーボンは味方なの。本名は安室透____」
そこまで言うと、男の子が口を挟む。
コナン「そんなこと話して良いの!?この人達は関係ないんじゃ……」
A「いいのよ。もう全部知ってるもの」
涼しい顔で言ったAに、男の子は納得したように黙った。
Aはポケットからハンカチを取り出し、バーボンの傷口から出ている血を拭う。
A「今までのは全部、組織を欺くための演技だったの。私を爆発で完全に消せたと思わせるようにね」
演技っ!?
小塚「じゃあ、寿を銃で撃とうとしたとき、狙撃したのはっ!?」
A「仲間だよ。とても腕の良い狙撃手でね」
美門「あの激しい戦闘もか……?」
A「もちろん。最初は躊躇してたけど、安室さんが本気で来いって言ってきてくれたからね、最後は本気だった」
立花「じゃあ、Aのお母さんが裏切ったっていうのも!?」
私がそう言うと、Aはピタッと手を止めた。
まるで、時が止まったように____。
A「…それはどうかな」
そう言って、Aはバーボンの体についた煤をハンカチで拭い始めた。
A「多分、お母さんは裏切ってはないだろうけど………」
コナン「ただの女じゃなさそうだな」
Aと男の子がキラリと目を光らせた。
男の子は小学生くらいなのに、何故かドキッとしてしまった。
七鬼「ただの女じゃないって、どういうこと?」
忍が首を傾げると、Aはハンカチをポケットにしまった。
そして、まっすぐ一点を見つめて口を開く。
A「多分、安室さんが言ったことは本当だと思う。でも、何でわざわざ、そんなことをしたのかってこと。組織に寝返ったふりなんて…。それにスムーズに行きすぎてる。そんなに簡単に戻れるわけじゃないと思うし」
うーん…。Aのお母さんは、何を考えてるんだろう?
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?かなかな - すーーーっごくワクワクドキドキのシリーズでした!あと一つ、『KZの「ゼロ」番目は...。』で、君木君になってますが、『黒木君』なのでは? (2021年10月24日 10時) (レス) @page43 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
なゆりのお話(プロフ) - とても面白かったし、読んでてドキドキわくわく、楽しかったです!ありがとうございました^^* (2021年5月16日 15時) (レス) id: d020fb2c9a (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - すっごく面白かったです!最初は少しずつ読んでいたけど、だんだんハマっていって、直ぐに最終回まで来ました。コナンくんが入って来た時は驚きましたが、より一層面白さが増しましたね。私もこういう作品が作れたらなぁ、って思います。他の作品も頑張って下さい! (2021年2月5日 23時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - 読みました!!すごく面白かった!私は黒木君推しなので、夢主と結ばれて嬉しいです。他の作品も頑張ってください!! (2020年7月15日 14時) (レス) id: 16b103ae86 (このIDを非表示/違反報告)
みく - 奥様は取り扱い注意のセリフとか入っててよかった…感動しました! (2020年7月12日 20時) (レス) id: 0da8fcc3d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2020年1月9日 23時