2輪ー鬼化ー ページ3
無惨に
何も考えたくない！！
そして、無我夢中で走っていた時、フッと湖に映った自分の姿。
底知れぬ絶望と悲しみが、一気に襲う。
不安と恐怖と絶望で、
A「何で…何でや……」
月の光のように白く冴えた顔に、べっこう飴のように黄色かった目は、あの無惨のように禍々しい赤目へと変化していて、口を開くと、少しカスッただけで、手を切ってしまいそうな鋭い歯が姿を見せる。口元には、さっき喰った仲間の血が付着していた。
太陽が見えなくなったような寒さと闇とが、自分の心に覆いかぶさってくる。
こうして、私は鬼となった。
あの日以来、日に当たることが出来ず、夜にしか活動が出来ない体となり、元々、鬼殺隊として鬼を狩っていたが、今度は狩られる側となった。
人間が口にする物も、食べられない。
食べると、腐った豆腐でも喰っているような味がする。
唯一、食べることが出来たのは、やはり人間だった。
最初、喰うことに
そうでもしないと、空腹で腹の虫がおさまらない。
どうせ、今後生きても一生鬼なんだから、自分の日輪刀で頸を斬っても良かったが、その勇気もなかったので、死肉を喰うことしか出来なかった。
朝と昼間は陰に身を潜め、夜になると動き出し、食事を済ませる。
こんな生活を繰り返してきて、はや1年が過ぎていた。
しかし、ある日ふと思い立った。
このまま、他の鬼と同じように生きていていいのか_____と。
自分のしていることは、他の鬼となんら変わらない。元々、人間だったというのに、いったい自分は何をしているのだ_____と。
急に何かが吹っ切れて、ずっと肩に背負ってきた大岩を投げ飛ばしたかのように、心と体が軽くなった。
無惨に血を投与されて、鬼になったからか、不思議と知性もあるし、人間の頃の記憶もしっかりと残っている。多少、体は鈍ったかもしれないが、鬼殺隊で鍛えた体と技も、自分には残っている。
考えてみれば、失った物は、容姿と食生活だけじゃないか。
この時、私は、ある使命感に駆り立てられた。失った仲間のためにも、無惨を倒さなければと。
そして、無惨を探し続けて、もうじき半年が経つ_____。
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こはる(プロフ) - はすたー教信者さん» いいえ。ご指摘ありがとうございます。私、よく誤字をしてしまうので指摘してくださって嬉しいです！次は間違えないように気をつけます！！ (2020年1月4日 0時) (
レス) id: 1ef8811650 (このIDを非表示/違反報告)
はすたー教信者(プロフ) - 雨四公ではなく雨四光では無いでしょうか そういう仕様でしたらごめんなさい (2020年1月2日 9時) (レス) id: 39e42d80c8 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - るぅさん» ありがとうございます！ひぇえ…。両方も………。友達ありがとう。私もその友達に感謝しかないです…。更新頑張ります！ (2019年11月27日 15時) (レス) id: cdf5a56a51 (このIDを非表示/違反報告)
るぅ(プロフ) - こはるさん» こはるさんの作品は、ヒロアカと探偵チームkZ事件ノートの作品を読ませていただいてます。両方とも友達が「この人の作品面白いよ」と教えてくれたのがきっかけでした。友達には感謝しか無いです！これからもめっちゃ楽しみにしてるんで、頑張ってください！ (2019年11月26日 20時) (レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - るぅさん» 私の文を好んでくださって、ありがとうございます〜っ！楽しみだなんて言われて、すごく嬉しいです！！るぅさんは、褒め上手ですね笑。とても、やる気が沸いてきます。不定期ですが、更新頑張ります！！ (2019年11月25日 22時) (レス) id: cdf5a56a51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こはる | 作成日時：2019年11月24日 0時
