ルフ ページ3
明らかに様子の違う尚文様にラフタリアさんが抱きついた。
黒炎に炙られながらも、必死に尚文様を止めようとする。
ラフタリア「世界中の全てがナオフミ様がやったと責め立てようとも、私は違うと、何度だって、尚文様はそんな事をやっていないと言います」
そして、黒い蝶みたいな鳥が、ラフタリアさんを囲んで行くと同時に、ラフタリアさんの体中に痣のような物が浮かび上がった。
あの黒いもの・・・何かしら?
でも、私は何処かで見た気が・・・・・・。
あ!ファナリスの本っ!
ファナリスの本には、数ページほど挿絵が書かれていて、「アルサーメン」という組織が登場する際に、書かれてあった、あの「ルフ」よっ!
黒いルフは、確か・・・憎しみや悲しみを表す時に出て来たルフだったと思う・・・。
アレには、強力な力があったはず。
まさか、神話だと思っていたことが、実際に怒るなんて・・・。
ラフタリアさんは優しい声で言う。
ラフタリア「どうか、信じてください。私は、尚文様が何も罪を犯していないと確信しています。貴重な薬を分け与え命を救い、生きる術と戦い方を教えてくださった偉大なる盾の勇者様・・・私はアナタの剣、例えどんな苦行の道であろうとも付き従います」
すると、黒いルフがスーッと消えて、辺りに少しだけ金色のルフが現れた。
ラフタリア「ゲホ! ゲホ!」
尚文「だ、大丈夫か!?」
正気を取り戻した尚文様がラフタリアさんを心配する。
崩れ落ちるようにラフタリアさんは微笑んで倒れてしまった。
尚文「力の根源足る盾の勇者が命ずる。理を今一度読み解き、彼の者を癒せ!ファストヒール!」
尚文様は魔力が尽きるまで、魔法を唱えるのをやめない。
でも、ラフタリアさんは全然、回復しなかった。
「GYAOOOOOO!」
振り返るとドラゴンゾンビが咆哮をして、私達に向けて焦げた腕とは反対の腕をブレスと共に降ろす瞬間だった。
もう駄目だと思った時、様子が一変した。
「GYA!?GYAOOOO!!!」
何故かドラゴンは倒れ、ピクリとも動かなくなり、元の骸に戻った。
なん、で・・・?
よく分からないけど、取り敢えず、解毒剤を飲まないと・・・意識が・・・。
私は力を振り絞って、朦朧とする中、地面を蹴って飛び立った。
馬車の目の前で着地する予定だったけど、その余裕はなく、私はドサッと馬車の中に転がり込んだ。
解毒剤は・・・確か・・・・・・ここら辺に・・・。
手探りで解毒剤を探し出し、何とか自力で飲んだ。
ふぅ・・・これでもう・・・大丈夫。
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ましろ(プロフ) - あともし良かったら、夢主ちゃんと練くんが告白してから結婚するまでのお話を書いてくれたら嬉しいです! (2022年9月30日 4時) (レス) id: c2ca67a91e (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 最初から最後まで最高でした!練くんと松岡さんが大好きだし練くんの夢小説って全然無いからこの作品を作ってくれてありがとうございます! (2022年9月30日 4時) (レス) id: c2ca67a91e (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 紅葉さん» わあ!ありがとうございます!2日に1回っ!?この小説は毎週金曜日に更新なので、そんなに見にこなくても大丈夫ですよっ!すごく嬉しいですけど笑笑 (2019年5月31日 19時) (レス) id: 94ad7ccae9 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 華鈴さん» ありがとうございます!更新、頑張りますねっ! (2019年5月31日 19時) (レス) id: 94ad7ccae9 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - ずっと始まったときからこのお話が大好きです!2日に一回は必ず覗きに来てます!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年5月27日 0時) (レス) id: 11c5b4fadd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年5月24日 19時