緋色の別れを ページ37
立花「簡単に抜けるなんて言わないでよ!Aは、子供達を助けに行っただけでしょう!?だったら、そのことを話せばいいじゃない!どうして、それも隠そうとするの!?」
涙声になっているアーヤ。
自分が傷つけている気がして胸が痛んだけど、仕方のないことだった。
これ以上、KZといたら、いずれ組織のことがバレると思う。
今回も、黒木くんがキュラソーと接触しちゃったし、最後はテロに巻き込まれるところだった。
今の時点で、この状況。今後、どうなるか分からない。
だから、私はKZから離れなきゃいけない存在。
離れるためには、今ここでアーヤに冷たくしなきゃならない。
私は呆れ顔を作って言った。
A「待っても何も。私、KZから追放されちゃったんだから、引き止める理由はないんじゃない?プリンセス」
突き放すような言葉を言われて、アーヤは涙を流す。
立花「真実を話せば、戻ってこられるんだよ!?お願い、話して!」
ギュウッと力を込めて私の腕を握るアーヤ。
しかし、私はその手をバッと振りほどいた。
A「“離す”のは、貴方の方じゃない」
私に勢いよく腕を振りほどかれたので、アーヤはドンと尻餅をついてしまった。
若武「アーヤ!」
KZの皆がアーヤの方へ駆け寄り、黒木くんがアーヤを支える。
若武「お前、何てことすんだよ!」
ギッと私を睨みつける若武くん。
完全に私を敵とみなしたようだった。
そうだ。これでいいんだ。
私は自分にそう言い聞かせて、冷ややかな目で若武くんを睨み返した。
この状況を見ていた小塚くんはオドオドして、コナン君と哀ちゃんは、私の全てを理解してくれてるように黙って俯いてくれている。
コナン君と哀ちゃんには関係ないのに、悪いな・・・。
早く終わりにしてしまおう。
私は手を繋いでいたコナン君の手をグッと引っ張った。
A「行くよ」
コナン君は険しい表情をしながらも、哀ちゃんと一緒について来てくれた。
歩くたびに、KZの皆がドンドン小さくなって行く。
コナン「本当に良かったの?」
コナン君に聞かれて、私は一旦、目を伏せてから遠くを見た。
A「組織に潜入している間は、多少の犠牲も必要だよ」
それを聞いたコナン君は、少し悲しそうに俯く。
すると、遠くから声が聞こえた。
蘭「あ、いた。コナンくーん!」
長い黒髪にブルーの丸目の女性。
その姿はとても綺麗だった。
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?かなかな - あれ?落ち、誰か決まってますかね?私、美門君の考え方、原作を読んですーーーっごく尊敬しております。そんな美門君を夢主とくっつけるのは、ありではないですか? (2021年10月23日 16時) (レス) @page28 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
みるくストロベリー - やばいです!!好きなお話がコラボとかほんとヤバい...これからも頑張ってください!! (2020年7月8日 22時) (レス) id: 9d5389f299 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 橘美月さん» ご指摘ありがとうございます!直しました! (2019年8月22日 17時) (レス) id: 849432498b (このIDを非表示/違反報告)
橘美月(プロフ) - KZと組織との接触のところで、警視庁になってるんですけど、キュラソーがノックリスト盗んだの警察庁です。直していただけるど幸いですよろしくお願いがいします (2019年8月22日 17時) (レス) id: 5e15558c97 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - 私は、翼が好きなの…だから、落ちはそっちの方がいいと思ったけど… (2019年7月27日 22時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年6月8日 0時