怪しい雲行き ページ33
私は元太を担いでボロボロになった姿で戻ってきた。
服は所々、破けて汚れもついている。
若武「寿っ!」
下に降りて、真っ先に駆け寄って来てくれたのは、若武くん達だった。
若武「お前・・・何処行ってたんだよっ!俺ら心配したんだぞっ!」
皆は怒っていたが、怪我も無いみたいだし、私は一安心する。
ああ・・・無事でよかった・・・。
私はフッと微笑んだ。
若武「おいっ!何笑って・・・」
元太「なんで兄ちゃん怒ってんだ?」
怒る皆に、子供達は訳が分からないという表情を浮かべて言う。
歩美「Aお姉さん、歩美たちのこと、助けに来てくれただけだよ?」
それを聞いて、皆は口ごもった。
子供達は、パッと明るい顔をして私を見る。
歩美「助けに来てくれた時のAお姉さん、カッコよかったぁ!歩美、将来はAお姉さんみたいになりたいっ!」
元太「俺もだぜ!あの、かっけぇセリフ言ってみてぇ!ええっと・・・何だっけな」
光彦「大丈夫。命に変えても絶対、守るから。ですよ!」
歩美「光彦くん、すごーい!」
元太「おう!そうだ、それだ!聞いたら何か安心するよな!寿の姉ちゃん、守ってくれてありがとな!」
嬉しそうな子供達に、私は自然と笑みが溢れた。
最近、ずっと作り笑顔ばかりだったから、普通に笑ったのは久しぶりな気がする。
まるで子供達に魔法にかけられたみたいだ。
この力が、キュラソーを変えたのかも・・・。
A「本当に皆が無事でよかった。さぁ、皆。病院へ行かなきゃ。元太くんは捻挫をしちゃってるけど、光彦くんと歩美ちゃんと哀ちゃんも怪我してないか診てもらおうね」
全員「「「はーい!」」」
若武「お、おい!まだ話が・・・」
呼ばれた救急車の方へ歩き始める私たちを若武くんは追いかけようとしたが、黒木くんに止められた。
黒木「これ以上の詮索はよそう」
皆は何かを悟ったように遠い目で子供達に囲まれている私を見る。
上杉「ああ。分かったのは、寿は、そんじゃそこらと比べ物になんねぇくらい只者じゃねぇってことだな」
美門「砂原が言ってたのは、こういうことだったのか」
若武くんは悔しそうな表情をした。
若武「アイツは何を隠してるんだ・・・?」
そして、何かを吹っ切ったように、スンッと真剣な表情になった。
若武「KZ諸君。今回の事件で、寿Aが絡んでいることは確かだ・・・。寿Aの除名に賛成する者、挙手・・・」
すると、アーヤ以外の全員が手を挙げた。
状況を読み込めていないアーヤは、涙目になったいた。
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?かなかな - あれ?落ち、誰か決まってますかね?私、美門君の考え方、原作を読んですーーーっごく尊敬しております。そんな美門君を夢主とくっつけるのは、ありではないですか? (2021年10月23日 16時) (レス) @page28 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
みるくストロベリー - やばいです!!好きなお話がコラボとかほんとヤバい...これからも頑張ってください!! (2020年7月8日 22時) (レス) id: 9d5389f299 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 橘美月さん» ご指摘ありがとうございます!直しました! (2019年8月22日 17時) (レス) id: 849432498b (このIDを非表示/違反報告)
橘美月(プロフ) - KZと組織との接触のところで、警視庁になってるんですけど、キュラソーがノックリスト盗んだの警察庁です。直していただけるど幸いですよろしくお願いがいします (2019年8月22日 17時) (レス) id: 5e15558c97 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - 私は、翼が好きなの…だから、落ちはそっちの方がいいと思ったけど… (2019年7月27日 22時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年6月8日 0時