純黒の悪夢【探偵チームKZ事件ノート】

カーチェイス ページ4

しかし、運命とは悲しいことに、キュラソーは予定通りノックリストを盗み出してしまった。


ノックリスト。通称・ノック。


様々な組織に潜入している警察の情報が記載されているリスト。


もし、ノックが組織の手に渡れば、世界中がパニックになるだろう。


キュラソーは警視庁から車で逃走し、その後を安室透が追う。


少し遅れて、1台の赤い車が。


3台の車は猛スピードで一般路を走り抜ける。


安室透がキュラソーの乗っている車に近づいた時、自分の後ろにもう1台の車が近寄ってきていることに気づいた。


あの少し遅れて来た赤い車だ。


安室「誰だっ！？」


安室透が運転席を覗き込むと、目が合ったのは赤井秀一だった。


安室「赤井っ！下がれ、奴は公安のモノだっ！！」


争っていると、2台の車の頭上から、1台の車が降ってきた。


前方を走っていたキュラソーが仕掛けてきたのだ。


2人は急いでハンドルを切り、降ってきた車を交わし追跡を続行するかと思いきや、赤井秀一はその場に車を停車。


行き先の道は渋滞していることに気がついたのだ。


しかし、そのことに気づかなかった安室透はFBlである赤井秀一が追跡を断念したと思い、追跡を続行。


2台の車が猛スピードで一般車両を抜かしていく。


このままでは、不味いと思ったのか、キュラソーは前方を走行していた郵送トラックを利用し、別の道へと飛び移った。


しかし、その先は赤井秀一が気がついた通り渋滞だった。


キュラソー「シット！」


キュラソーは悔しそうに顔を歪めたが、直ぐさまその場から逃走し、元来た道を逆走し始める。


その途中、安室透の車とすれ違った。


逆走するキュラソーの乗っている車を見て、安室透は「しまった」と言わんばかりに目を見開く。


安室「まさか、逆走っ！？」


急いで追いかけるが、その必要はなかった。


何故なら、赤井秀一が待ち伏せしていたからだ。


赤井秀一は逆走してくるキュラソーの車にライフルを向ける。


キュラソー「ライ！？」


かつて、死んだはずの組織の幹部であった赤井秀一ことライを見て、一瞬、戸惑ったキュラソーだったが、直ぐに不敵な笑みを浮かべた。


キュラソー「面白い。引き殺してやるよ！」


キュラソーの乗っている車はスピードを早め、赤井秀一目掛けて走ってくる。


そして赤井秀一が弾を1発、車の右タイヤに打ち込んだ。


タイヤはパンクし、コントロールを失ったので、キュラソーはハンドルを切るが間に合わず、近くに止めてあった車に激突。


ドカァァァン！！

全ての間違い→←動き出す影

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す