謎に包まれた英雄 ページ30
立花「パパ。あの観覧車に乗ってたの?」
「ああ。乗っていたら、急に動きが止まってしまってね。その直後に大きな音や振動が伝わってきて、只事じゃないと直ぐに分かったよ。どうしようかと困っていたら、あの子が助けてくれたんだ。ほら、今日、ここに招待してくれた、彩の友達の寿Aちゃんが」
私の名前を聞いた途端、皆の顔は曇った。
若武「くっ・・・寿」
美門「やっぱり、観覧車に・・・」
そして、KZメンバー全員が考えついたであろう。
寿Aは、事前にこうなることを知っていて、自分たちを危険な観覧車に近づけないようにしていたと。
黒木くんが焦った様子で、アーヤのお父さんに聞く。
黒木「それで、寿は何処にいるんですっ!?見当たらない気がするんですが・・・」
アーヤのお父さんは、心配する様子を目に浮かべた。
「ああ・・・。あの子なら、まだやることがあると言って、観覧車の方へ戻って行ってしまったよ。止めたんだが・・・」
それを聞いて、皆は息を呑む。
そんな中、アーヤと妹である立花奈子が目を輝かせて話した。
奈子「私がね、バランスを崩しちゃって、落ちそうになった時、助けてくれたのよ。少しだけ覚えてるわ。お姉ちゃんが、棒みたいな物の上をシューッと滑って、気づいたら腕の中にいたの。魔法みたいよね!やっぱり、あの人、魔法使いエリーに出てくるお嬢なのよ!」
「奈子の言っていることは本当だよ。彩から聞いていた通り、運動神経がすごく良いんだね。おかげで助かった」
上杉くんがボソりと呟く。
上杉「寿はいったい、何をしようとしてるんだ・・・?」
その場はシンと静まり返った。
一方で、私は何とか子供達のいるゴンドラに辿り着いたのだった。
A「皆、無事でよかった!」
歩美「Aお姉さん!」
光彦「Aさんが来てくれたら、もう安心ですね」
A「うん。皆、お家へ帰ろう」
子供達の安否が分かり、一安心していたが、それも束の間。
ゴゴゴゴ・・・という音と共に、私たちは壁へ叩きつけられたのだ。
いったい、何がっ!?
状況を読み込むため、窓の外をみると、徐々に景色が動いている。
どうやら、組織の攻撃のせいで、車軸がダメになり、それが荷重に耐えきれず観覧車転がっている状態のようだ。
形の丸いゴンドラに乗った私たちは、回し車の上を走ることに失敗したハムスターのように、ゴンドラ内で壁に叩きつけられる。
あまりの恐怖に子供達は悲鳴をあげた。
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?かなかな - あれ?落ち、誰か決まってますかね?私、美門君の考え方、原作を読んですーーーっごく尊敬しております。そんな美門君を夢主とくっつけるのは、ありではないですか? (2021年10月23日 16時) (レス) @page28 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
みるくストロベリー - やばいです!!好きなお話がコラボとかほんとヤバい...これからも頑張ってください!! (2020年7月8日 22時) (レス) id: 9d5389f299 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 橘美月さん» ご指摘ありがとうございます!直しました! (2019年8月22日 17時) (レス) id: 849432498b (このIDを非表示/違反報告)
橘美月(プロフ) - KZと組織との接触のところで、警視庁になってるんですけど、キュラソーがノックリスト盗んだの警察庁です。直していただけるど幸いですよろしくお願いがいします (2019年8月22日 17時) (レス) id: 5e15558c97 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - 私は、翼が好きなの…だから、落ちはそっちの方がいいと思ったけど… (2019年7月27日 22時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年6月8日 0時