アーヤの推理劇 ページ20
*アーヤside*
A「いい?射的は、こうやってやるものなの」
そう言って、Aは私のために景品を取ってくれた。
その姿は、カッコよくって、射的銃も本物の銃のように見えたの。
Aは射的に慣れているようだった。
射的銃を構えた時のAは、本物のスナイパーみたいで、ゾクッとしたくらいに。
私だけでなく、皆もそう感じていたようだった。
特に黒木くん。
最初は、子供のような目をしてAを見ていたんだけど、何故か徐々に顔を曇らせたの。
再入場の前にも、そんな表情をした。
Aがトイレへ行ったきり戻ってこないから、お腹でも壊したんじゃないかって思って、私が様子を見に行ってくるって言ったら、黒木くんがサッと手を挙げて「俺が行く」って言って行っちゃったの。
その時も、確か同じ顔をしてたと思う。
黒木くんって、Aの事になると誰よりも必死になる。
この前、若武の膝の件でショックを受けて、秀明を飛び出して行ってしまった時も、血相を変えて「寿がいないっ!」って言って、若武たちのクラスに飛び込んで来たらしい。
その前は、「赤い仮面は知っている」で、砂原にAから目を離すなって言われてたし、黒木くんはAの何かを知っていそうだ。
黒木くんだけじゃなくて、他のKZメンバーもAには何かあると確信しているみたい。
実は私もいくつかある。
それは、最近、Aに電話がかかってきた時、スマホの画面をみて青ざめたり、ホッとしたりするんだ。
まるで、誰かから電話をかけられるのを恐れているみたいに。
さっきジェットコースターの列に並んでいる途中で、電話がかかってきた時も。
「七つの子」を着メロにしていたみたいで、私や皆は懐かしいななんて思いながら聞いていたんだけど、Aだけは少し顔を引きつらせていた。
ここで決定的になったのは、「七つの子」が着メロになっている相手がAが連絡を取りたくない人物だということ。
この線は濃厚だ。
探偵チームの一員として、いいぞっ!私っ!
Aは危険な香りがして秘密主義者みたいだけど、そんな人物の秘密を知るって、何だか特別になった気分。
いつか、Aの秘密を知れたらいいな。
この時の私は知りもしなかった。
Aが私達に隠し通してきた、パンドラの箱を開けようとしていることに・・・。
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?かなかな - あれ?落ち、誰か決まってますかね?私、美門君の考え方、原作を読んですーーーっごく尊敬しております。そんな美門君を夢主とくっつけるのは、ありではないですか? (2021年10月23日 16時) (レス) @page28 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
みるくストロベリー - やばいです!!好きなお話がコラボとかほんとヤバい...これからも頑張ってください!! (2020年7月8日 22時) (レス) id: 9d5389f299 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 橘美月さん» ご指摘ありがとうございます!直しました! (2019年8月22日 17時) (レス) id: 849432498b (このIDを非表示/違反報告)
橘美月(プロフ) - KZと組織との接触のところで、警視庁になってるんですけど、キュラソーがノックリスト盗んだの警察庁です。直していただけるど幸いですよろしくお願いがいします (2019年8月22日 17時) (レス) id: 5e15558c97 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - 私は、翼が好きなの…だから、落ちはそっちの方がいいと思ったけど… (2019年7月27日 22時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年6月8日 0時