非常事態 ページ16
着メロは「七つの子」ではないから、組織からではない。
誰だろうと思って画面を見ると、光彦くんからだった。
実はさっき、キュラソーの知り合いに会ったり、記憶が取り戻したら、私に電話するよう番号を交換していたのだ。
黒木「さっきの子から?」
隣にいた黒木くんに聞かれて、私は頷く。
黒木「女性について、何か分かったのかもしれない。スピーカー、オンにしてよ」
言われた通り、オンにする。
キュラソーが記憶を取り戻していたにしても、多分、子供達には危害を与えず、何かしら理由をこじつけて組織の元へ戻るだろう。
だから、この電話を聞いても、KZの皆と組織は接触しない。
大丈夫だ。
A「もしも・・・」
歩美「Aお姉さん、助けて!」
緊迫した声で言う歩美ちゃんに私は只事ではないことを察知する。
A「どうしたの!?歩美ちゃん!」
歩美ちゃんは涙声ながらも、一生懸命話してくれた。
歩美「なんか、観覧車に乗ってたら、お姉さんがいきなり苦しみ出して・・・。頭を抑えて何か言ってる!」
え・・・?まさか、記憶を取り戻そうとしてるんじゃっ!?
もし、キュラソーの記憶が戻ったら、世界中がパニックになる。
何とかして、阻止しなきゃ・・・!
A「ねえ、お姉さんは何て言ってる?」
歩美「分かんない。でも、光彦くんがメモしてくれてる」
A「分かった。直ぐに行くから安心して」
そこで電話を切り、私たちは観覧車へ急ぐ。
着いたときには、キュラソーは気を失っており、園内のスタッフさんに担がれて医務室へ。
意識が戻らないので、そのまま救急車で警察病院に搬送となった。
立花「あの人、大丈夫かな?」
アーヤが心配する顔をして、サイレンを鳴らす救急車を見た。
小塚「命に別状はないと思うよ。早く記憶を取り戻してくれることを祈るしかないね」
上杉「そうだな。でも、記憶喪失の女が病院に搬送されたんじゃ、俺らは調査出来ない。てことで、若武先生。引き続き、楽しみましょ」
若武くんはブッと顔を膨らませた。
でも、KZの皆が組織に関わらなくて、良かった・・・。
若武「しっかし、いいよな。お前、頼りにされてて。俺も、助けてって言われてみたいよ」
羨ましそうな目で私を見る若武くん。
それを見て、美門くんがふざけたように言った。
美門「若武くん、助けてー」
私達はどっと笑う。
あぁ。いつまでも、こんな時間が続けばいいのに。
A「ごめん。ちょっとトイレ行ってくる」
そう言って、トイレに行くふりをして、物陰に身を潜めた。
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?かなかな - あれ?落ち、誰か決まってますかね?私、美門君の考え方、原作を読んですーーーっごく尊敬しております。そんな美門君を夢主とくっつけるのは、ありではないですか? (2021年10月23日 16時) (レス) @page28 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
みるくストロベリー - やばいです!!好きなお話がコラボとかほんとヤバい...これからも頑張ってください!! (2020年7月8日 22時) (レス) id: 9d5389f299 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 橘美月さん» ご指摘ありがとうございます!直しました! (2019年8月22日 17時) (レス) id: 849432498b (このIDを非表示/違反報告)
橘美月(プロフ) - KZと組織との接触のところで、警視庁になってるんですけど、キュラソーがノックリスト盗んだの警察庁です。直していただけるど幸いですよろしくお願いがいします (2019年8月22日 17時) (レス) id: 5e15558c97 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪姫 - 私は、翼が好きなの…だから、落ちはそっちの方がいいと思ったけど… (2019年7月27日 22時) (レス) id: c4455a25af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはる | 作成日時:2019年6月8日 0時