純黒の悪夢【探偵チームKZ事件ノート】

正体を明かす ページ14

コナン「お前らー！」


人混みの中から2人の子供が近づいてくる。


コナン「ったく。探したんだぞ！」


怒る江戸川コナンに元太くんがハハハッと笑う。


元太「悪ぃ、悪ぃ。でも、おかげで寿の姉ちゃんと会ったぞ！」


江戸川コナンは私を見ると、目を見開いた。


まるで「何故・・・何故、キティがここに！？」と言ったようにね。


もちろん、その後ろにいた灰原哀もね。


A「昨日ぶりだね、コナンくん」


そう言って、江戸川コナンが持っていたスマホの画面を盗み見る。


そこにはキュラソーの顔があった。


まさか・・・組織のことに勘付いて、もう調べているの？


さすがシルバーブレッドと言ったところかな。


甘く見ていたけど、ベルモットの言う通り、要注意が必要ね。


まあ、それは私が組織側の人間だとしたら・・・という話だけど。


組織が警戒する江戸川コナン。


こんなに小さな子供なのに、頭は相当キレる。


組織のことも深く知っていそうだし・・・いったい、何者？


私と同じ、何処かの組織の子供工作員？


黒木「子供達も合流出来たみたいだし、俺たちは戻ろう」


A「う、うん。でも、ちょっと待って」


黒木くんに言われたが、私は江戸川コナンへ近づいた。


A「さすがね。もう調べてるなんて」


江戸川コナンはギッと私を睨む。


コナン「組織が企んでいることはなんだ？何で組織のNo2のラムが此処に来てるっ！？」


私はフッと不敵に笑った。


A「安心して。ラムじゃない。アレはキュラソー」


コナン「キュラソー？」


A「うん。多分、私と同じ工作員」


コナン「奴はなんで此処に？」


A「分からない・・・。けど、キュラソーは今、最も危険」


コナン「どういう意味だ？昨日の事故と何か関係あるのか！？」


A「さぁ。まだ情報は掴んでない。潜入してる身では、肩身が狭くって」


私は自分から正体を明かした。


何故だか分からないけど、江戸川コナンには私の正体を知っていて欲しかったの。


もしかすると、私を組織から助けてくれるんじゃないかって。


組織を何とかしてくれるんじゃないかって、心の何処かで思っていた。


江戸川コナンは私が組織の工作員であることを悟ったように、ハッとする。


コナン「お前・・・。まさか・・・」


私は人差し指を立て、口の前へ持ってくる。


A「それ以上は秘密。私にもいろいろ事情ってものがあるの。でも、今はキュラソーを周りの人間に近づけないこと。でないと、みんな消されてしまう」


江戸川コナンはゴクッと息を呑んだ。

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