1話 噂の転校生 ページ1
日本一のエリート校Y学園には、暑い夏の時期が回ってきていた。
その校舎の前に立ちはだかっている少女...
"星原ツムギ" はあまりの驚愕に声を漏らしていた。
『ここが....』
『高等部....!?』
『(いやいやいや、どう考えてもデカすぎでしょ)』
すると私の唯一の友達、否、パートナーの怨霊 "ソワレ" が私の気持ちを知っているかのように口を開く。
ソワレ「すごいのです!前の学校と違って校舎がとっても大きいのです!」
その通りだよな、と言わんばかりに目を瞑ってもう一度顔をあげるが...
『(やっば....;)』
私はとんでもない所に転校してきてしまったようだ。
だが、そんなこと考えている暇はない。
はやく教室に行ってできるだけクラスメイトの名前を覚えないと...!!
?「ねぇ、キミ」
『へっ??』
?「こんなところで何してるの?」
『えっ、あの』
『私今日転校してきて...』
??「...あぁ!君が噂の転校生か」
『(噂....??)』
ライム「僕は生徒会1年の芦屋ライム。よろしく!」
『よ、よろしくお願いします!(生徒会...!?でも1年生ってことは年下か...)』
ライム「良かったら案内するよ」
『あっ、ありがとうございます!』
表向きな笑顔をして歩きだすライム君。
ソワレ「...なんだか怪しいのです」
『しーっ!』
にしても気まずすぎる.....
な、何か話さないと...!!
『あっ、あの』
ライム「?」
『高等部って、どんなところなんですか?』
ライム「そう言われると難しいけど...
皆品位に欠けていない、良い人ばかりだよ」
その時、なぜか私は不穏な空気を感じた。
『そうなんですか...』
私はそれだけ言って前を向いた。
『(品位、か)』
ライム「ここが2年の教室だよ」
『あの、本当にありがとうございます!』
『...それでは』
私は小さめに会釈をして、ソワレと共に教室へ向かった。
ライム「星原君...使えそう」
そんなことを呟いているとも知らずに。
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:後藤 | 作成日時:2024年2月12日 21時